世代や国籍、障害の有無を超え…島出身の女性が目指す“誰もが住みやすいまちづくり”
地域福祉などの分野で貢献のあった個人や団体に贈られる南海放送賞。その受賞者を紹介しています。 【動画】結成11年!世代・障がい・国籍を超えた島のまちづくり<NEWS CH.4> きょうは、世代や国籍、障害の有無を超えて「誰もが住みやすいまちづくり」を目指す今治市の「Grian(グリアン)」を紹介します。
先月9日。愛媛県今治市伯方島で、あるイベントが行われました。世代や国籍を超えて様々な人が気軽に集まれる交流の場がリニューアルされたのです。 ここを拠点に活動するNPO法人創作クラブ「Grian」。 田窪良子さん: 「地域の人たちがこんなに集まってくれて本当にすごく幸せだなと思うし、こういういろんな方が来てくれる場所にするためにリニューアルした」
住む地域が違うだけなのに…帰ってきた故郷で抱いた思い
「Grian」の代表を務める田窪良子さんです。 伯方島で生まれ育ち、社会福祉士として横浜で発達障害者の生活をサポートしてきました。 創作クラブ「Grian」代表理事 田窪良子さん: 「都会では(障害者の)支援の体制づくりがされていてある程度行き渡っていたが、島に帰ってくるとまったくの手つかずで。同じ法律の中で生活しているのに住む地域が違うだけで『なんなんだろうこの不公平感は』と」 世代や国籍、障害を個性としてとらえ「誰もが住みやすいまちづくり」を目指したい。 2013年、田窪さんは島内の女性ら20人で活動を始めました。
誰もが元気になれる居場所を作りたい…経験活かし障害者の社会参加をサポート
ケルト語で太陽を意味する団体名の「Grian」は「ここに来るとホッとする元気になれる場所にしたい」との思いから名付けられました。
「Grian」の活動のひとつが、障害のある人が社会参加するためのサポートです。 参加者の由美子さん: 「プレリードックあとオジロワシワオキツネザルなどいろんな絵を描いています」
田窪さん: 「由美子さんに描いてもらったシマシマの猫。スケジュール帳に使わせてもらっています。ありがとうございます」 由美子さん: 「ありがとうございます」 田窪さん: 「大好評です」 建物の入り口や壁のイラストもこの活動を通して描いてもらったものです。 田窪さん: 「実は彼らをサポートするといいながらも、彼らにその場をより豊かな場にしてもらうように(私たちが)サポートを受けていると感じます」