『コール・ジェーン ー女性たちの秘密の電話ー』©2022 Vintage Park, Inc. All rights reserved.

　ベルリン国際映画祭コンペティション部門に正式出品された映画『Call Jane（原題）』が、『コール・ジェーン ー女性たちの秘密の電話ー』の邦題で3月22日に公開されることが決定。あわせて予告編とポスタービジュアルが公開された。 【写真】坂本龍一さん最後のピアノソロ演奏『Ryuichi Sakamoto | Opus』ポスタービジュアル 　本作は、女性の選択の権利としての人工妊娠中絶を描いた実話を基にした社会派エンターテインメント。本作に登場する「ジェーン」は実在した団体で、人工妊娠中絶が違法だった1960年代後半から1970年代初頭にかけて、推定1万2000人を救ったと言われている。しかし、1973年アメリカ連邦最高裁が合法判決を下した「ロー対ウェイド事件」から50年、いま米国では、再び違法とする動きが活発化し、論争が激化している。 　監督を務めたのは、脚本を手がけた『キャロル』で第88回アカデミー賞脚色賞にノミネートされたフィリス・ナジー。『ダラス・バイヤーズクラブ』や『バービー』などのロビー・ブレナーがプロデューサーを務めた。 　裕福な主婦から、権利を求め自ら立ち上がる主人公のジョイを演じたのは、『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』や『ピッチ・パーフェクト』シリーズに出演、『チャーリーズ・エンジェル』では製作・監督・脚本も務めたエリザベス・バンクス。「ジェーン」を率いるリーダー・バージニア役には、『アニー・ホール』『エイリアン』シリーズ、『ゴースト・バスターズ』シリーズなどのシガニー・ウィーバーが扮した。 　あわせて公開された予告編は、主人公・ジョイ（エリザベス・バンクス）が緊張した面持ちで「助けて」と電話をするシーンから始まる。裕福な家庭の主婦であるジョイは、夫ウィル（クリス・メッシーナ）との間に2人目の子を妊娠し、高校生の娘と幸せに暮らしていた。そんな幸せに溢れた家族の風景から一変、ジョイは妊娠をきっかけに自身の持病が悪化していることが発覚する。ジョイは生きるために中絶するという苦渋の決断をするが、中絶が法律的に許されていない時代のアメリカで、自分には選択肢がないことを知る。次第に追い詰められていくジョイが辿り着いたのは、違法だが安全な中絶手術を提供するアンダーグラウンドな活動団体「ジェーン」だった。選択できない女性たちのために立ち上がる「ジェーン」たちの姿が映し出されている。 　また、ポスタービジュアルでは、淡いブルーの背景カラーに映える、パステルピンクの電話、1960年代のアメリカを彷彿とさせる、レトロでポップなデザインに対し、電話の前に不安げな表情で座る主人公・ジョイの姿が切り取られている。