対局後に花束を受け取った藤井聡太王将

　第７３期王将戦七番勝負第４局２日目が８日、東京・立川市の「オーベルジュ　ときと」で行われ、藤井聡太王将（２１＝竜王、名人、王位、叡王、王座、棋王、棋聖と八冠）が菅井竜也八段（３１）に４連勝で防衛した。 【写真】対局中の藤井王将　異様な緊張感が漂う 　王将３連覇と、１９６３～６６年に大山康晴十五世名人が記録したタイトル戦１９連覇を５８年ぶりに更新する歴代最多の２０連覇を達成した。藤井王将は「記録というのは意識はしていなかったけど、逆に意識しても目指せるものではないので、光栄なことかなと思います。これまでのタイトル戦を振り返ると苦しいシーズンも少なからずあったので、そういう中でこういう結果を残せたのは幸運もあったかなと思います」と喜びを口にした。 　１日目を終えた時点ではほぼ互角で進んでいたが、２日目の午後にリードを広げた。菅井八段とは２度目の対戦。初対決となった昨年４、５月の叡王戦でも３勝１敗で勝利し、防衛に成功していた相手だった。 　藤井王将は昼の勝負メシに「ラム肉の炭火焼き」を注文。甘辛酸の３種類のソースが添えられ、ボルシチ、ライ麦パン、野菜のピクルスがセットの肉料理で英気を養っていた。 　昨年１０、１１月の竜王戦から２棋戦連続でストレート勝ちしての防衛となった。「いろんな形に対応する力がついてきた」とさらなる成長を実感し、「充実していたシリーズだった」と総括した。