「共通テスト、うまくいかなかった…」子どもが号泣。その時保護者はどうすればよい?
3.未来に向けて会話をする
「どうして失敗したんだろう」「なぜもっと勉強しなかったのだろう」と過去を責める質問をしてしまうと、脳は失敗した理由や勉強をがんばれなかった理由を探してしまい、ますます落ち込むことになります。 そこでおすすめしたいのは意識を未来に向けて、「合格」という目標が実現する前提で話すこと。 未来から見て「どうやってあの状況から合格することができたのか?」「どんな気持ちで2次試験本番を迎えたい?」などと考えると、やるべきこと、やりたいことは自然と見えてきます。未来に向けた質問をされると脳は活性化するからです。 過去に起きたことは変えられませんが、未来はこれからつくることができます。お子さまの意識が未来に向けられるよう、さりげなく問いかけてあげるとよいですね。
4.必ず目標を達成できると信じきる
どんなに大切な存在でも、お子さまの代わりに受験するわけにはいきません。 この逆境を乗りきらなければならないのはお子さま自身。それはお子さま自身もよくわかっていて、本当に合格したい気持ちがあるなら、今は落ち込んでいても必ず自力で立ち直ろうとするはずです。 だから保護者のかたも「必ず目標を達成できると本人よりも信じきる」という姿勢で見守っていただきたいのです。 コーチングでは、コーチはクライアント(依頼者)の目標達成を本人以上に信じて「必ず達成できる」という前提で行動を決めるお手伝いをしていきます。 もちろん、それがプレッシャーに感じるような伝わり方をしてしまっては逆効果。お子さまが安心できる距離感や温度感でサポートしてあげられるとよいですね。
まとめ & 実践 TIPS
共通テストの結果に落ち込み、お子さまが自信を失いそうになっているとしたら「試験の結果を問題視しない」「意識を未来に向ける」「目標達成を本人以上に信じきる」というコーチ型のかかわりで、応援してあげてください。 「最後までやりきれなかった後悔」が一番強く残ります。現役生は最後の一日まで伸びると言います。 まだ本当の本番まで1か月以上もありますから、最後まであきらめずに勉強を続けたいと思えるように、信じて見守っていきたいですね。
プロフィール 中原絵里子 トラストコーチングスクール認定コーチ。自分を信頼し、周りからも信頼されるためのコミュニケーションの技術を学ぶ講座「トラストコーチングスクール」を提供する傍ら、目標に向けて継続的にサポートするパーソナルコーチングも。ライター、編集者としても活動中。『迷ったら、自分を好きでいられるほうを選べばいい』馬場啓介(あさ出版)に編集協力として参画。