南アフリカのライオン保護区 ライオン・パークの別の側面
パール、南アフリカ、7月4日 (AP) ― フレアは生後6カ月になるメスのライオンの赤ちゃんで、野生動物取り引きから救出されたレバノンから、南アフリカにある保護区にやってきた。 フレアが今後野生のライオンとして生きることはないだろうから、ドレーケンシュタイン・ライオン公園への移転は、ある意味成功例といえる。 フランス、チリ、ルーマニアなどの動物園やサーカスから引き取られたライオン同様、フレアはもこのドレーケンシュタインで終生保護されることになる。 南アフリカは、自然保護とドレーケンシュタインのような保護区が称賛される反面、飼育下のライオン・ビジネスも盛んで、大型のライオンは別の目的で飼育され、骨の売買のために殺処分されることもある。 南アフリカは、絶滅のおそれのある動植物の取り引きに関する条約を通じて、ライオンの骨や骨格を輸出する特別許可を得ている。 また、逃走の危険がない囲いの中にライオンを追い詰めて、射殺する"狩猟"も合法である。 動物愛護団体は、ライオンを飼育下で繁殖させる事業を廃止するよう働きかけている。 アフリカ政府は最近、この業界を閉鎖する計画を発表したが、法的な異議申し立てがなければ閉鎖には2~3年はかかると見られている。 南アフリカには300カ所以上のライオン飼育施設があり、7000頭以上のライオンが飼育されており、これは南アフリカの野生ライオンの2倍の数だ。 この事業に反対する団体は、南アフリカのライオンの大半が、世界最大の飼育下ライオン産業で、檻の中で暮らしていることを来園者にもっと明らかにすべきだと指摘する。 フレアについては、4月にレバノンから連れてこられた彼女の兄弟と思われる若いオスのパイと、いずれは絆を深めて同じ囲いで暮らせるようになることを救助隊は願っている。 (日本語翻訳・編集 アフロ)