【高松宮記念】ウインマーベル 迫力満点!重賞連勝勢いそのまま 深山師「満足いく仕上がり」
「高松宮記念・G1」(24日、中京) 抜群の動きを見せた馬が多かったが、なかでも阪急杯覇者ウインマーベルとシルクロードSを制したルガルが勢いを見せつけた。前者は迫力満点のフットワークから美浦Wでラスト1F11秒2をマーク。後者も栗東坂路を馬なりで4F51秒1の好時計と、戴冠へ向けて仕上がりは文句なしだ。 まさに充実一途。重賞連勝中の勢いそのままに、ウインマーベルが20日、美浦Wで躍動した。 グリントリッター(3歳1勝クラス)を大きく追走する形でスタート。3コーナー過ぎから内を回って差を詰めると、4コーナーでピタリと馬体を合わせる。終始馬なりだったが、前脚をたたきつけるフォームは迫力満点。余力十分に6F84秒9-37秒4-11秒2を刻み、併入で駆け抜けた。 13、17日に併せ馬でびっしり追われており、輸送を控える今週は馬なり調整。深山師は「ラスト1F11秒2が出ていますし、乗り手も(追い切り前から)無理しないと言っていてこの動きですからね。満足いく仕上がりです」と納得の表情だ。 3歳時のスプリンターズS2着で頭角を現し、大きな飛躍を期待された4歳シーズンだったが、大舞台になるほど馬場や枠、発馬などがかみ合わず、不完全燃焼の競馬が続いた。それでも昨年末の阪神Cを勝ってリズムを取り戻すと、連勝で今季初戦の阪急杯も制し、完全に波に乗った。 指揮官は「ここ数戦はスタートの課題が克服でき、普段の調教でも時計が出るようになった。精神的な前向きさの成長があった」と分析する。その証拠に調教でもブリンカーやメンコなど馬具を装着しなくても、前進気勢が見られるようになってきた。 今回は4戦ぶりの1200メートル戦となるが「ここ数戦のようなスタートができれば対応できる」ときっぱり。悲願成就へ向けて状態は文句なし。あとは結果を出すだけだ。