クイーンルージュを検品する職員

　長野県のJAみなみ信州は今シーズンの施設ブドウの出荷を始めた。6月30日にナガノパープル、7月1日にクイーンルージュがスタート。1月に施設の被覆を行って加温し、早期出荷を実現させた形で、ナガノパープルは昨年より6日、クイーンルージュは16日早い初出荷となった。 　1日には高森町の生産者が、豊丘村のJA総合集荷販売センターにナガノパープル32箱（1箱5キロ）とクイーンルージュ10箱を出荷。職員が検品と格付けをして県内と関東方面の市場へ送った。 　JA営農部によると、今年は発芽が8日遅れたものの、開花は3日ほど早く一気に生育が進んだ。梅雨入り前に天候に恵まれたことから、玉伸びが良く、平均糖度が18度以上と、大きく甘いブドウに仕上がっているという。 　JAぶどう部会では雨除け栽培の推進や、収穫前の糖度調査を部会全体で徹底するなど、高い品質でそろう生産に注力。本年度のナガノパープルの出荷を前年比4％増の7200箱と見込み、露地ものが始まる8月中旬をピークに9月上旬まで出荷する。 　4年目のクイーンルージュは生産面積を拡大しており、今シーズンから出荷が本格化する。64％増の2500箱の出荷を計画し、9月中旬をピークに10月上旬まで出荷する。台湾、マレーシア、タイへの輸出にも取り組む予定。 　営農部果実柿課ぶどうチーフの宮嶋天さんは「いよいよ今年のブドウがスタートした。生産者の努力により、長い期間にわたり南信州産を楽しんでもらえる。丹精込めたブドウをぜひ食べてほしい」と話していた。 　今週末には施設栽培のシャインマスカットの出荷も始まる予定。