熊本・高森町、HPVワクチン接種で男性に助成 「がん予防」で県内初
熊本県高森町は本年度、さまざまながんなどの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)のワクチンを、男性が接種する場合の費用の助成を始めた。町によると、男性への助成は熊本県内で初めて。 子宮頸[けい]がんを予防するワクチンとして、女性に対しては国の定期接種(小学6年~高校1年相当)となっており、公費で打てる。一方、肛門がんや、喉の奥の中咽頭がんなどの原因にもなるとして、国外では男性に対する接種も進んでいる。 町住民福祉課によると、男性の補助対象は、女性の対象年齢と同じ小学6年~高校1年相当。接種は原則3回で、接種後に領収書などとともに町に助成を申請する。1回当たりの上限額は1万6286円。町が県医師会に委託する女性の定期接種費用と同額にした。町外での接種も可。 助成は4月から始まったが、現在利用はゼロ。町は「子宮頸がんの予防には男性の接種も重要で、『接種したい』という声に応えた」としている。(中島忠道)