友人が高速道路で「ガソリン切れになり」罰金を支払ったそうです…なぜ「罰金」が発生するのでしょうか?
「高速道路でガソリン切れになり、その結果罰金を払うことになった」という話を耳にされたことはないでしょうか? 高速道路でガソリン切れをした場合、実際に罰金の対象となるケースは起こりうることです。もしかすると「ガス欠になったらロードサービスなどを呼んで給油してもらうだけで済むのでは?」と疑問に感じる方もいらっしゃるかもしれません。 本記事では、高速道路でのガソリン切れにまつわる、注意点を解説します。
高速道路上でのガソリン切れは「道路交通法違反」になる
高速道路上でガス欠を起こすと、道路交通法第75条の10「自動車の運転者の遵守事項」に違反してしまいます。 同法によるとドライバーは、高速道路において車を運転するとき、燃料やオイルなどの量をあらかじめ点検し、高速道路において車を運転できなくなる事態を防止しなければならないとしています。 ■違反者に対する罰則 「自動車の運転者の遵守事項」に違反すると、以下の違反点数と反則金が課されます。 ●違反点:2点 ●反則金:大型車=1万2000円、普通車=9000円、二輪車=7000円 さらに罰則(刑罰)として、以下のペナルティーを受けるおそれもあります。 ●3月以下の懲役又は5万円以下の罰金(第119条第1項第19号) ●10万円以下の罰金(第119条第3項)
高速道路でのガソリン切れが厳しく取り締まられる背景
警察庁交通局が公表した「令和5年中の交通事故の発生状況」によると、高速道路の車線で停止していた車への追突事故は2037件、路肩に停車中の車への追突事故は25件ありました。 ガソリン切れが起きると、車を動かせず道路上で停車せざるをえません。高速道路では車が速いスピードで走っており、簡単にストップできないため、停車している車があると非常に危険です。 車線上はもちろん、路肩でも追突のリスクが高く危険であると考えられます。
万が一ガソリン切れが起きたときの対処法
うっかり高速道路でガソリン切れが発生してしまった場合は、以下の対処法を講じましょう。 ●ハザードランプや三角表示板、発炎筒などを使って後続車に停車中であることを伝える ●車から離れガードレールの外など安全な場所に避難する ●道路緊急ダイヤル(#9910)に電話をかける 冷静に行動し、二次災害を起こさないよう努めることが大切です。上記の対応をとったとしても罰金が免除されたり軽減されたりするわけではありませんが、自分自身やほかのドライバーの安全を守ることを意識しましょう。