「スイートサラダパプリカ」釧路で来年3月から販売、PR
北海道釧路市の北海道サラダパプリカ(HSP、釧路市大楽毛北2、上村翔社長)は形も味も珍しく、全国的にも生産量が極めて少ない「スウィートサラダパプリカ」の販売を本格化する。来年3月下旬の初出荷から、新たに釧路のスーパーなどでも販売をスタートさせ、地域住民においしさを改めてPRする。 HSPは2015年3月に設立。面積2・3㌶の敷地内に1棟の温室を備えた工場で、隣接する王子マテリア釧路工場の廃熱を利用してエネルギーコストを最小限に抑えるシステムを導入している。年間500~600㌧を道内を中心に全国へ出荷。栽培期間は3月下旬~11月中旬で、今期は3月20日に初出荷した。 今年4月に大和証券グループ(本社・東京)の100%子会社、大和フード&アグリ(DFA)が資本参加し、経営に参画。パプリカなどを生産するDFAの生産子会社「スマートアグリカルチャー磐田」(静岡県磐田市)と合わせると、国産パプリカの供給量は国内でトップクラスのシェアになる見込みとなっている。 HSPで生産するパプリカは98%が「ベル型」で、スウィートサラダパプリカは2%ほど。種はオランダから仕入れ、19年から年間10㌧栽培し、本州の高級スーパーを中心に出荷していた。スウィートサラダパプリカの生産は全国的にみても希少で、同社では釧路で栽培していることを地元の人に知ってもらい、味わってもらおうと区画面積を広げ、栽培をこれまでより倍の20㌧に増やし、市内など取り引きのあるスーパーで販売する。 スウィートサラダパプリカはトウガラシのような形をしており、全長約20㌢。赤と黄色の2色で、糖度は8~10度と、ベル型に比べ甘さが増しており、皮も薄いのが特徴。食べ方はさまざまあるが、サラダなど生で食べると素材の甘さや食感が楽しめるという。価格は1本250~300円を想定している。 同社営業部の鈴木貴巳さんは「店頭に並んだら購入してもらい、食卓で味わってみてください」と話している。
釧路新聞