「りんごを食べるとよくなるもの」って知ってる?実は「やせ菌」「美の維持」「内臓脂肪撃退」あらゆる不調の味方だった
喘息、気管支炎……呼吸器に不安がある人、「りんご」で肺をキレイに
りんごは肺にもいい食材なのです。りんごに豊富に含まれる抗酸化物質「りんごポリフェノール」には、肺をキレイに(浄化)し、心肺機能をを高めてくれる効果があることがわかっています。日本人の死因の4位は呼吸器疾患ですが、肺がんやCOPD(慢性閉塞性肺疾患)、気管支炎、喘息などの病気を予防し改善が期待できるのだそうです。 加齢や生活習慣による心肺機能の低下まで抑えてくれるとは、長生きのためにもすぐにりんごを食べたくなりますね。
りんごの「食物繊維」で腸から健やかでキレイな身体に!
BY 小林暁子先生 医療法人社団順幸会 小林メディカルクリニック東京理事長・院長 続いて、クリニックでは便秘外来(健美腸外来)も行なっている小林先生。先生の元には「腸の悩み」を抱えた患者さんが多く受診に訪れます。コロナ蔓延により腸内環境を整えることが免疫力にとって重要であり、美容と健康のカギであると認識されるようになりました。 「腸内には、善玉菌や悪玉菌、日和見菌の腸内細菌が住んでいますが、腸をキレイに保ち、健康に良い働きをしてもらうためには、善玉菌のエサとなる『食物繊維』を必要量摂取することが大事なんです」 しかし、現代の日本人は食べ物の嗜好が変わり、食物繊維摂取量は年々減少傾向にあります。戦前は30gほどだったものが、2010年には13.7gまで減少。減少により便秘症が増え、特に加齢とともに男性の便秘症も増加しました。 「便秘は、全身の様々な臓器に悪影響を及ぼし、認知機能の低下や慢性腎臓病(CKD)などのリスクが高まる可能性もあります。便秘予防だけでなく、全身の健康のために腸を大事にする食物繊維の摂取が必要です」 さて、りんごには、水に溶ける「水溶性食物繊維」と水に溶けない「不溶性食物繊維」の両方がバランスよく含まれています。消化のスピードを緩やかにして血糖値の上昇を抑え善玉菌のエサになってくれる「水溶性食物繊維」が0.5g(皮付き100gに対して)、便の量を増やし腸のぜん動運動を活発にし排便をサポートしてくれる「不溶性食物繊維」は1.4g(皮付き100g)。 「食物繊維が不足すると腸内環境が乱れ、悪玉菌が毒素をだし、それが血流に乗って全身を巡ることで肌荒れやむくみの原因にもなります。また、現代社会で問題になっているが『咀嚼不足』。特に若年層で減っていますが、食物繊維の多いりんごを食べることで改善に繋がります」 よく咀嚼することで、満腹感が得やすくなり、また自律神経のバランスが整い、集中力の向上も。唾液もよく出るので、口腔内の健康につながり、免疫力の向上も期待できます。 お子さんのおやつには、柔らかいケーキより、しっかり咀嚼ができるりんごがおすすめですね。前編ではりんごの健康効果について伺いました。後編記事では主にダイエット効果について伺います。
ライター 葉山より子