相米慎二監督の名作「東京上空いらっしゃいませ」35ミリフィルムで特別限定上映決定 中井貴一&牧瀬里穂が共演
故相米慎二監督の名作「東京上空いらっしゃいませ」の35ミリフィルムでの特別限定上映が、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下で行われることがわかった。12月13日からの限定上映となっており、相米監督作「お引越し」「夏の庭 The Friends」4Kリマスター版の公開を記念したものとなる。 【フォトギャラリー】「東京上空いらっしゃいませ」場面写真 「セーラー服と機関銃」「ションベン・ライダー」「台風クラブ」などで知られ、圧倒的な存在感を放ち続ける相米監督。作品に関わった俳優・スタッフのみならず、没後20年以上経った今も、映画人たちへの影響は計り知れない。そんな相米監督の後期名作として知られる「お引越し」「夏の庭 The Friends」が、それぞれ4Kリマスター版で12月27日より公開。このタイミングで、同じく傑作として深く愛される「東京上空いらっしゃいませ」が、35ミリフィルムで特別上映されることになった。 主演は「お引越し」でも名演を魅せる中井貴一と、本作で数々の新人賞を受賞することとなる牧瀬里穂。一度は天国に行ったものの、気のいい死神を騙して地上へ舞い戻り、本当の自分を取り戻そうとする少女の姿を描くという大胆な物語でありながらも、観るものすべてを虜にし、喜び・悲しみ両方を湛え、人の心の機微を繊細に描き出す。青春映画の鬼才・相米監督の真骨頂が感じられる名作だ。 【「東京上空いらっしゃいませ」あらすじ】 キャンペーンガールのユウ(牧瀬里穂)は、スポンサーの白雪(笑福亭鶴瓶)から逃れようと自動車からとび出した瞬間、後続の車にはねられ死んでしまう。街にあふれる看板やポスターや写真や音楽をそのままに、ユウの魂は東京上空へと舞い上がる。広告代理店の担当雨宮(中井貴一)たちは、ユウの死を隠してキャンペーンを続けることにし、後始末に奔走。天国のユウは、自分の死を受け入れられず、気のいい死神をだまして地上に舞い戻る。彼女がふたたび現れたのは、うろたえる雨宮のマンションだった。もう死んでいて家にも帰れず、学校にも行けないユウ。そんなユウをかばう雨宮。どこにも帰れないふたりは、東京の街をさまよい悲しみに暮れつつも、本当の自分の人生を生きている喜びを、かつてないほどに感じていた。