中国中銀、人民元中心レート引き下げ-ドル高受けアジア通貨下落
(ブルームバーグ): 中国人民銀行(中央銀行)は16日、米ドル相場の上昇が続く中で、人民元の中心レートを引き下げた。
人民銀は中心レートを1米ドル=7.1028元と、3月1日以来の弱い水準に設定。オフショア取引で人民元は弱めの中心レート設定に反応して0.3%下落した。
オンショア人民元取引での1営業日の許容変動幅は中心レートから上下2%。前日の中心レートは7.0979元だった。
ブルームバーグの米ドル・スポット指数は上げ幅を拡大。オーストラリア・ドルは米ドルに対し下落した。MSCIの新興市場通貨指数は年初来の安値となった。
ウエストパックの通貨戦略責任者リチャード・フラヌロビッチ氏は「米ドルが幅広く上昇し、中国本土の米ドル需要が急増している現実に人民銀が屈服している。だが、人民元の動きをコントロールし、抑え込みたいのは明らかで、人民元の下げを緩やかかつ着実に誘導している」と指摘した。
この日の外国為替市場ではアジア通貨が売られているが、オンショア人民元は小幅に推移。
インドネシア・ルピアは4年ぶりに1米ドル=1万6000ルピアを超えるルピア安水準となり、インドネシア銀行(中銀)がルピア買い介入を実施したと発表した。台湾ドルは2016年以来の安値に下落した。
原題:China Loosens Grip on Yuan by Weakening Fix Amid Dollar Strength、PBOC Weakens Yuan Fixing to 1-Month Low Amid Dollar Gains、Dollar Extends Advance as Yuan Weakens After PBOC Fixing、Bank Indonesia Intervenes After Rupiah Weakens Beyond 16,000、*MSCI EM CURRENCY INDEX FALLS TO YEAR-TO-DATE LOW、*TAIWAN DOLLAR DROPS TO WEAKEST SINCE 2016 AMID DOLLAR STRENGTH(抜粋)
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