ブレバンの仮想通貨ファンドが好調、年初来リターン35％－マクロ低迷
（ブルームバーグ）： マクロファンドが今年は不振のヘッジファンド会社ブレバン・ハワード・アセット・マネジメントにとって、今輝いているのは暗号資産（仮想通貨）ファンドだ。
事情に詳しい関係者によると、運用資産約17億ドル（約2600億円）のＢＨデジタル・ファンドは１－３月（第１四半期）のリターンが34.5％に上った。これにより2022年３月にファンドが取引を始めて以来のトータルリターンは約51％に達したと、関係者の１人は語った。
ブレバンの代表はコメントを控えた。同社全体では350億ドルの運用資産を抱える。
ＢＨデジタルのリターンは、仮想通貨全般の価格急騰が押し上げている。ビットコインは22年３月末からの２年間で約50％上昇した。ＢＨデジタルは22年にマイナスだったが、昨年は44％上昇し、今年も力強いパフォーマンスが続いている。
ブレバンはマクロファンドで有名だが、仮想通貨分野へも積極的に拡大。21年９月にＢＨデジタルを設立して以降、資金や人材を投じて事業を強化し、同部門は現在40人余りを擁していると、関係者は述べた。
一方、マクロトレーディングの環境が厳しい中で、仮想通貨以外のブレバンのファンドは低調。
旗艦の「マスター・ファンド」は金利見通しの読み誤りで年初に出した損失を３月にやや埋めたものの、今月５日までの年初来の成績は依然としてマイナス２％前後。アルファ・ストラテジーズ・ファンドは同期間にマイナス1.3％前後だという。
原題：Brevan Howard’s Crypto Fund Rises 35% as Macro Trading Dips（抜粋）
--取材協力：Emily Nicolle.
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Liza Tetley, Nishant Kumar
