代替ルート富山駅に列 台風10号で東海道新幹線運休→北陸へ
●44本満席、臨時列車も 台風10号の影響で30日、東海道新幹線は始発から一時、全線で運転を見合わせた。名古屋-新大阪間は再開したが、それ以外の区間は終日ストップとなった。北陸新幹線は代替ルートとして44本が満席となった。JR西日本は臨時列車を運行したものの、座席に座れなかった乗客がデッキにあふれ、多くの便で車内が混雑した。富山駅では切符売り場に列ができた。 JR西日本金沢支社によると、金沢―東京間の北陸新幹線「かがやき」は上り15本中14本、下り15本中10本、「はくたか」は上り15本中11本、下り15本中9本が満席となった。 JR西は30日、「はくたか」の上下線4本、大阪方面と敦賀を結ぶ特急「サンダーバード」の上下線4本を臨時で運行したが、いずれもほぼ満席となった。 仕事で名古屋市にいた会社経営、米野雄太さん(44)=東京都新宿区=は、30日朝に東海道新幹線で東京へ戻る予定だったが、計画運休を知り、29日のうちに名古屋から岐阜、敦賀を経由して富山に移動し、一泊した。 米野さんは「北陸新幹線のチケットは取れるだろうと思っていたら満席ばかりだった。何とか午後6時台のはくたかが取れて一安心だ」と話した。 ●「人ぎっちり」 富山に出張で訪れた会社員、高砂修さん(47)=東京都大田区=は、午前11時台のはくたか自由席に乗ろうとしたが車内の混雑で諦めた。切符を払い戻し、午後7時台のはくたか指定席で帰ることにした。 高砂さんは、「新幹線のドアが開いた瞬間ぎっちり人がいた。初めての経験で、何が起きているのかと思った。東京に帰っても大雨なので無事家に帰れるかどうか心配だ」と話した。 ●31日も臨時列車 JR西日本は31日も北陸新幹線上下線4本と特急「サンダーバード」4本で臨時列車を走らせる。