米国、同盟国と共に中国によるアジア分断の試み阻止目指す-駐日大使
(ブルームバーグ): 米国のエマニュエル駐日大使によれば、バイデン政権は日本などの同盟国と協力し、フィリピンを含むアジア各国を分断させようとする中国の試みを阻止し、そうした動きを強める中国を逆に孤立化させようとしている。
バイデン大統領と訪米中の岸田文雄首相との10日の首脳会談に先立ちワシントンでインタビューに応じた同大使は、「台本をひっくり返し、孤立の当事国を中国にすることがわれわれ戦略だ」と述べた。
日本の首相が米国を公式訪問するのは約10年ぶり。中国が南シナ海の領有権を巡る主張を一方的に展開する中で、日米はインド太平洋地域の安全保障に関する協力を強化しようとしている。
バイデン大統領と岸田首相は11日、フィリピンのマルコス大統領を交え前例のない日米フィリピン3カ国の首脳会談を行い、安全保障や新興テクノロジー、サプライチェーンなどの戦略分野における協力の推進について話し合う。
同盟国間の緊密な関係を必要としない「ハブ・アンド・スポーク」の安全保障アプローチで知られてきた米国だが、バイデン政権が安全保障と経済発展でより多国籍的なアプローチにシフトする中で、日本との同盟が重要だとエマニュエル大使は強調。
「この格子構造は、軍事演習であれ、経済開発であれ、外交イニシアチブであれ、米国にとってより多国籍的なアプローチへの根本的な転換だ」と語った。
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原題:US Seeks to Isolate China With Help of Allies, Ambassador Says (抜粋)
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Mia Glass