ニュースワード「放射光」
放射光 光速近くまで加速させた電子を磁石などで曲げた際に発生する電磁波。明るさは太陽光の10億倍以上で、物質の構造や性質を調べるのに適している。エネルギーの大きさにより、波長が短く物質の構造解析などに適する硬X線と、波長が長く物質の表面や性質を調べる軟X線に分かれる。 ナノテラスは軟X線に最適化され、世界最高水準の分析機能を持つ。1997年に運用を開始した国内最大規模の「スプリング8」(兵庫県佐用町)は主に硬X線を利用。98年の毒物カレー事件ではヒ素の分析に使われたほか、小惑星イトカワから持ち帰った微粒子の解析にも活用された。