大の里が合口の良かった大栄翔に敗れ勝ち越しはお預け 7勝3敗で中盤戦終える
<大相撲九州場所>◇10日目◇19日◇福岡国際センター 新大関の大の里(24=二所ノ関)は、今場所初の4連勝を目指したが敗れ、勝ち越しはお預けとなった。取組前まで4戦全勝と合口の良かった関脇大栄翔に、5度目の対戦で初めて敗れた。関脇以上との顔合わせは今場所初で、今後は一段と、難敵との対戦が続くと予想される中で連勝が止まり、7勝3敗で中盤戦を終えた。 今場所は4日目に阿炎、6日目に若隆景と、ともに先場所も敗れていた相手に2場所連続で敗れていた。敗れた取組に共通していたのが、立ち合いの踏み込みの甘さだった。立て直して前日9日目までは、鋭い出足から圧力をかける、本来の相撲を取り戻して白星を重ねていた。 10日目は東前頭6枚目の隆の勝戦に決まった。相手は9日目にすでに勝ち越しを決めており、優勝争いの直接対決。06年夏場所の白鵬以来、18年ぶりの新大関優勝を目指す中、終盤戦最初の取組は、負ければ優勝から大きく遠ざかる背水の陣で臨むことになる。特に9日目までの3連勝中、取組後に連呼していた「集中」を、いかにできるかに大の里の命運がかかっている。