みちのくの初夏彩る「チャグチャグ馬コ」 伝統受け継ぎ 鈴の音軽やかに 岩手県
岩手めんこいテレビ
通常開催に戻って2年目となるみちのくの初夏の風物詩「チャグチャグ馬コ」が、6月8日に開催された。 晴天のもと、街には軽やかな鈴の音が響き笑顔があふれる一日となった。 200年以上続く伝統行事「チャグチャグ馬コ」。 8日の朝、スタート地点となる岩手県滝沢市の鬼越蒼前神社には60頭の馬が集まった。 2024年、特別な思いで参加する親子がいた。滝沢市の成田さん一家だ。 3人きょうだいの長男・現在小学3年生の天真君(8)は、2歳のころから乗り手として参加してきた。 しかしこの「乗り手」は原則小学3年生までとされていて、天真君が乗るのは2024年が最後になる。 成田天真君(8) 「(乗り手は)最後なので頑張りたい。笑顔で見てもらいたい」 そして、2024年は妹の柊花ちゃん(5)と弟の空冬君(2)も乗り手として参加した。 2歳の空冬君は22024年が乗り手デビュー。本番に向けて父・大樹さんと練習を重ねてきた。 父・大樹さん 「一番は本人たちが楽しんで、けがなく終えられればいい」 みちのくの初夏の風物詩「チャグチャグ馬コ」は、田植えで働いた馬の労をねぎらい五穀豊穣を願ったのが始まりとされている。 2024年も華やかな装束を身に着けた馬コたちが、軽やかな鈴の音を響かせながら盛岡八幡宮まで約14キロの道のりを練り歩いた。沿道には多くの人がつめかけた。 千葉県から訪れた人 「田んぼに馬の行列の反射が見られるのが楽しみ」 乗り手は最後となる天真君。最初は少し緊張気味に手を振っていたが、次第に笑顔が見られパレードを楽しんでいた。 2024年がデビューの空冬君も、堂々とした姿で馬コに乗っていた。 コロナ禍を経て、2023年から通常開催となった「チャグチャグ馬コ」。 観客が馬コと触れ合える時間も設けられ、エサを与えたり写真を撮ったりして楽しんでいた。 地元の小学生 「今年も去年も見て、クオリティーが高いと思った。毎日来てほしいくらい楽しい」 そして馬コたちは盛岡の中心部へ。 阿部愛記者 「馬コたちは盛岡駅を通過し、ゴールとなる盛岡八幡宮へと向かっています。沿道にいるお客さん方は、写真を撮るなどして馬コに熱い視線を送っています」 最高気温が28℃を超え夏日となったこの日の盛岡。 暑さに負けないにぎやかな行列が、2024年も街を彩った。 成田さんの一家もきょうだいそれぞれが役目を果たし、無事パレードを終えるた。 成田天真君(8) 「(乗り手は)これで最後だけれど、次は馬を引っ張る役を頑張りたい」 父・大樹さん 「天真は最後にすごく立派だったと思うし、次は下2人いるので良い指導につながれば」 岩手県が誇る伝統行事「チャグチャグ馬コ」。沿道は参加者や観客の笑顔であふれていた。
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