近年、増加する特殊詐欺の被害。名古屋市によると、名古屋市内（尾張旭市を含む）における令和4年中の振り込め詐欺を始めとする特殊詐欺の認知件数は587件、被害総額は約10億5千万円と、認知件数・被害総額ともに大幅に増加している。 愛知県警によると、こういった特殊詐欺の被害の８割は主に“電話”がきっかけ。そこで名古屋市では、“物理的な対策”として、「自動通話録音機」の無料貸し出しを実施することを発表した。 貸し出し台数は300台。「自動通話録音機」は、自宅の固定電話に取り付ける機器で、着信時に「録音する旨の警告アナウンス」が相手方へ発せられるため、特殊詐欺被害防止や迷惑電話の抑止に効果的だ。 貸し出し対象は、名古屋市在住で昭和35年4月1日以前に生まれた人。「自動通話録音機」は、普段使用している固定電話に取り付けるだけなので、気軽に利用することができる。 名古屋市によると、「自動通話録音機」の貸し出しは、一時的な使用ではなく、“長く使用すること”で得られる効果を重要視しているため、貸し出し期間は6年間を想定しているという。 申し込み期間は、令和6年5月1日（水）から令和6年6月14日（金）まで。名古屋市スポーツ市民局地域安全推進課へ申込書を郵送、または電子申請で申し込むことができ、家族等による代理申し込みも可能だ。