南シナ海の太平島、港の整備終わる 100トン級巡視船配備へ/台湾
(台北中央社)海洋委員会海巡署(海上保安庁に相当)は29日、南シナ海の南沙(スプラトリー)諸島にある太平島で進められていた港の整備が終わり、今月20日に検査を通過したと中央社の取材に明らかにした。年内に100トン級の巡視船1隻を配備する計画だとしている。 整備計画は、南シナ海における中華民国(台湾)の主権や、同島を人道支援、科学研究などの拠点にする決意を示すことを目的に、同署の艦隊分署が提出。2019年、行政院(内閣)に承認された。経費はロシアによるウクライナ侵攻などの影響を受け計画当初より増額され、総額で約17億台湾元(約81億円)余りが投じられた。工事は昨年10月30日に完了したという。 整備によって台風時に100トン級巡視船が避泊できるようになった他、港の海底が深く掘られ、4000トン級フリゲートが入港可能になった。 供用開始式典への蔡英文(さいえいぶん)総統の出席について、同署は式典は計画中だと説明するにとどめた。 (黄麗芸/編集:田中宏樹)