【大学野球】横浜商大の主砲・宮崎海がバックスクリーンへサヨナラ弾 愛工大名電では高校通算27発の大砲
◆神奈川大学野球春季リーグ戦第4週第2日▽横浜商大7x-6関東学院大(29日・横浜スタジアム) 横浜商大が関東学院大に雪辱し、1勝1敗のタイに持ち込んだ。3点リードの9回表、同点3ランを被弾する苦しい展開も、その裏1死、4番の宮崎海外野手(3年=愛工大名電)がバックスクリーンへサヨナラ弾をたたき込んだ。勝ち点の行方は30日の第3戦へもつれ込んだ。 ハマスタの上空に大きな弧を描いた。宮崎は2ボールからの3球目、甘く入ったスライダーを強振した。バックスクリーンに着弾すると、両手を突き上げ、笑顔の仲間が待つ歓喜の輪へと飛び込んだ。自身の横浜スタジアム1号は劇的なサヨナラアーチ。ヒーローは大仕事を成し遂げ、充実の表情で言った。 「ここ最近4番らしい打撃ができず、悔しかった。最後は集中して、ホームランを狙いにいきました。めちゃくちゃうれしかったです」 7回までには4点リードの展開。だが9回表に追いつかれた。しかし「全員があきらめていませんでした」と言う。「打順もクリーンアップからだったんで、『この回に決めたら、明日にもつながる』と思って、打席に立ちました」。愛工大名電では4番として通算27発を放ち、2021年夏の甲子園にも出場した大砲が、勝負強さを見せつけた。 井樋秀則監督は2ボールになった瞬間、「内心『コイツいくかも』と思っていた」と明かした。「でもまさか、バックスクリーンとは…。一番信頼できるバッター。4年生の先輩たちがやりやすくしてくれるのも大きい。ハートの強いチームになってきた」と称賛した。 神奈川大学野球リーグの魅力に、「どのチームでも優勝を目指せるのが面白いところ」と宮崎。「明日勝たないと意味がない。全員で、全力で倒しにいきたい」。神奈川の頂点を目指して、フルスイングを貫く。(加藤 弘士)
報知新聞社