中国国営企業のロゴが入っていたことと「影響工作」は別の問題 専門家が指摘
今回の問題にセキュリティ・クリアランスを絡めることは違う
中川)そもそもセキュリティ・クリアランスは機微な情報にどれだけアクセスできるかという話なので、定義する側はアクセスする方ではないと思います。今回の問題にバズワードとしてセキュリティ・クリアランスが絡んでくるのは、少し違う気がします。中国側の意図を分析しても、「国家電網公司」は外事工作を行うような機関ではありません。「統一戦線工作部」のロゴなどが入っていたら大変だと思いますが、あくまでも国際的なところも買収するような国営企業なので、その辺りはお門違いかなという気がします。
外資企業の影響は恒常的にチェックするべき
飯田)他方で有事の際、電力網などに海外の影響があると、「一気に停電になるのではないか」と心配する人もいます。 中川)その辺りはファーウェイの問題でもあったように、技術的なバックボーンを捉えると怖いですし、その通りだと思います。今回のロゴ問題とは別に、緊急時・平時を含めて恒常的に外資の影響が「どうなのか」をチェックするべきだと思います。