【岩本輝雄】キャンプで古巣ベガルタを取材。注目はやっぱり森山監督。隠しきれない情熱、その影響は? 練習はかなりハードだね
1000メートル走を8本。相当にキツいよ
アジアカップで勝ち進んでいる日本代表も注目だけど、Jリーグも忘れちゃいけない。すでに各クラブがキャンプイン。僕は宮崎に行ってきて、古巣ベガルタを集中的に取材してきた。 【PHOTO】サポーターが創り出す圧巻の光景で選手を後押し!Jリーグコレオグラフィー特集! 注目はやっぱり、新たに就任した森山監督だよね。現役時代には代表で一緒にプレーした先輩で、当時からエネルギッシュだったけど、56歳となった今もまったく変わらない。相変わらず“アツい”人だよね。 森山監督のほとばしる情熱が、チームに良い影響を与えていると思う。トレーニングを見ても、かなり雰囲気が良さそう。そしてかなりハード(笑)。 たとえば1000メートル走を8本とかね。これは相当にキツいよ。でも、この時期にこれだけ走り込んでおけば、シーズン中に必ず活きてくるはず。そのための準備として、やり切るしかないね。 森山監督は昨季のベガルタの全試合を観て、何が足りないのか、何が必要なのか、何がストロングなのかを徹底的に分析したらしい。そのうえで、チーム作りを進めている。 指導者としての手腕は間違いない。世代別代表で素晴らしい実績を残している。初のJクラブでの指揮ではあるけど、楽しみでしかないよ。 トレーニングマッチでは、レッズやジェフに勝てなかった。でも、今は結果を求めるよりも、身体作りが優先。戦術を本格的に落とし込んでいくのは、もう少し先じゃないかな。 そのなかでも目を引いたのが、フロンターレからレンタルで加入した名願だ。テクニックは申し分なし。一つひとつのプレーが滑らかで、ポテンシャルを感じた。ちょっとオーラがあるよね。しっかりと実戦を積んでいけば、ブレイクするんじゃないかな。 昨季のベガルタは、まさかの16位と大きく低迷した。OBの僕としても、やっぱり寂しかった。新体制になって迎える今季は、周囲の期待に応えてほしいし、応えられると信じている。森山監督、頼みますよ! 【著者プロフィール】 岩本輝雄(いわもと・てるお)/1972年5月2日、51歳。神奈川県横浜市出身。現役時代はフジタ/平塚、京都、川崎、V川崎、仙台、名古屋でプレー。仙台時代に決めた“40メートルFK弾”は今も語り草に。元日本代表10番。引退後は解説者や指導者として活躍。「フットボールトラベラー」の肩書で、欧州CLから地元の高校サッカーまで、ジャンル・カテゴリーを問わずフットボールを研究する日々を過ごす。