東京オリンピック需要で活性化、東京・豊洲地区はどう変化する?
首都圏最大規模を誇る「千客万来施設」
さらに、同市場の敷地内にオープン予定の一般向け大型観光施設「千客万来施設」も新たな観光スポットとして期待されています。このスポット内には、約140の専門店が集まる「“豊洲”場外市場」、1000席のキャパシティを有するフードコート「まんぷく市場」、参加体験型のイベントを開催する「にぎわい広場」、料理の楽しさや自然の恵みを学ぶ「豊洲食育教室」、世界・日本の調理器具などを販売する「調理器具市場」、日本の伝統技術“ものづくり”の技を紹介・体験できる「匠いちばん市場」、家庭設備器具の販売・修理など生活をサポートする「生活支援市場」と、実にバラエティ豊かな施設を展開。そのほか、多言語などによるきめ細かい観光客対応「世界クラスのおもてなし」、市場関係者や地域住民などをサポートする「託児所・クリニック」、そして湾岸エリアを眺望できるレストランも備えた首都圏最大級の「温浴施設」まで備えています。国内外から集客する東京観光のハブとして、年間420万人の来場を見込んでいるそうです。
鉄道や道路など交通インフラの整備も順調
各種施設の充実と同時に、豊洲エリアは交通網の整備も着々と進められています。鉄道に関しては、東京都江東区が東京メトロ有楽町線を豊洲駅から半蔵門線の住吉駅まで延伸する事業計画案をまとめています。同地域では、南北方向に移動するための公共交通機関がバスに限られているため、有楽町線の延伸は経済発展エリアの拡大に大きく貢献するでしょう。現在のところ2015年度までに着工し、2025年度の完成を予定していますが、オリンピックイヤーの2020年に前倒しを求める声も上がっています。 また、道路についても整備が進んでおり、通称「マッカーサー道路」を含む環状第2号線は最終区間の新橋から豊洲が2016年3月に開通する予定です。この環状第2号線が全面開通すれば、移動と物流の両面で格段に利便性がアップするでしょう。
大規模なタワーマンションも続々と建設中
商業施設や交通インフラの整備が進めば、そこには住む人々も集まってきます。こうした需要に応えるべく、三井不動産レジデンシャルをはじめ東京建物、三菱地所レジデンス、東急不動産、住友不動産、野村不動産などが共同事業として「東京ワンダフルプロジェクト」を実施。豊洲駅から徒歩12分の場所に地上44階建て、総戸数1110戸の巨大なタワーマンション「スカイズ タワー&ガーデン」を2015年3月入居予定で建建設中です。さらに第2弾となる「ベイズ タワー&ガーデン」の建設計画も進んでおり、居住区域のさらなる増加が期待できます。 このように、豊洲エリアは東京オリンピック開催と築地市場の移転を中心に、大きな進化を遂げようとしています。これからもどのような施設が増えていくかも楽しみのひとつです。