イオンモールが福井にないと知った大阪の友人にドン引きされ…初体験で魅了された世界観【学生コラム】
「やっとか!」私は、その情報を聞いた瞬間、ガッツポーズした。「福井にイオンができる!!」 私がこれほどイオンが福井にできてほしいと思っている理由は、まず、「唯一イオンがない県」という不名誉な称号から抜け出すことができるからだ。 前に、大阪出身の友人と福井にイオンがないことについて話したところ、「まじか。ありえない。めっちゃ田舎やな」と言われた。「イオンがない=田舎」という印象がついてしまうものなのだと思った。それに、福井にイオンができれば、わざわざイオンがある石川県にまで行く必要もなくなる。 ちなみに、私は福井生まれで、福井の中でも家の周りを田んぼと畑と山で囲まれた田舎育ち。そのため、小さいころは大きいショッピングモール=エルパという印象しかなく、週末はよくエルパに行っていた。 しかし、初めてイオンに家族で行ったとき、私の常識が覆された。エルパよりも圧倒的に広く、雑貨、洋服などのお店の種類が豊富で、一日中居ても飽きない。その当時の私にはおおげさに言うと、「新世界」のように思えたのかもしれない。とにかく、福井にはないものがたくさんある。 そして、「また行きたい」と思える、そんなエルパにはなかったワクワク感がイオンにはある。たぶん、イオンへの憧れが田舎出身の私にはあるのだと思う。もちろんエルパも好きだが、私にはイオンの方が輝いて見えるのだ。 中学生のころからずっと、「イオン出来てほしいな~」と友達とぼやいてきたが、やっと、「また行きたい」と思える場所が福井にもできるのだ! 今まで福井にイオンができなかった理由として、簡単にまとめると、福井の商業組合とイオンとの間で、もめたことがあったからだというコラムもあった。「地元の企業を守りたい」そんな思いがあったのだと思うが、私をはじめ、福井の若者はイオンを求めていることは、確かだと思う。 とはいえ、福井にできるイオンはそこまで大規模ではないらしく、そのうえ建つのは「イオンモールじゃないんかーい」とツッコみたくもなるが、まあ、そこが福井らしさだ(笑)。私は、「イオンができる」というその事実だけでも嬉しい。 おそらく私は、イオンが開店したら、真っ先にお客さんとしてショッピングを楽しんでいることだろう。そして、私はとても楽しみにしている。福井でもあの「ワクワク」を感じることができることを。 × × × 福井県立大学の講義「福井の文化と社会」を受講した大学生たちがコラム執筆に取り組みました。今回のコラムは、その中から厳選した作品を掲載しています。