国民・榛葉幹事長「自民党さんはうまいね」衆議院の委員長ポスト振り分けめぐり私見
国民民主党の榛葉賀津也幹事長は8日午後の定例会見で、11日に召集される特別国会に向けて衆院各派協議会で続いてきた委員長ポストの与野党の振り分け問題で、野党が予算委員長をはじめ主要委員会の委員長ポストを押さえる見通しとなったことについて言及した。 【写真】街頭演説の自民党女性議員に「恥を知れ」ブーイング 与党が衆院選で過半数を割り込んだことを踏まえ、委員長ポストの与野党の配分は激変。衆院選前は常任委員長17のうち与党が15のポストを持っていたが、今回、与党は10ポストに減り、野党が7ポストを獲得した。立憲民主党は予算委員長や法務委員会のほか、特別委員会の政治改革特別委員長のポストも押さえた。これまで行われてきた与党による強行採決もやりにくくなり、国会審議の景色が一変することも予想されている。 榛葉氏は「国民民主にも結党以来、初めて委員長ポスト(決算行政監視委員長)が回ってきた」と述べた上で「この大きな変化を得て、野党にも責任が生じる。衆議院はしっかり頑張っていただきたい」と、参院議員の立場から指摘した。 一方、憲法審査会長も立民に割り当てられ、自民党が目指す憲法改正の議論に影響が出る可能性も指摘される。そのことについて問われた榛葉氏は「なかなか、自民党さんはうまいね。過半数割れしても上手だと思った」と私見を口にした上で「(自民党が)予算委員長を立憲にあげ、憲法調査会長も立憲にあげる。(憲法に関する)議論をしなかったら、やっぱり立憲さんは議論に後ろ向きだとか(言われるし)、予算委員会がもし混乱することになれば…。委員長ポストや会長ポストを持つということは、国会運営に責任を持つということ。きちんと回す責任が野党にも出てくるということだ」と指摘。重要ポストを担当することになった立民側の国会の回し方が、今後問われる流れになることに言及した。 その上で「(野党も)結果を出す政治をやらないといけないし、憲法論議はないがしろにできることでもない。この2つの重要なポスト(予算委員長と憲法審査会長)を立憲さんが持ったということは、野党第1党にも国会運営の大きな責任が生じるということなので、見守りたい」と、注文も忘れなかった。 予算委員長には安住淳元国対委員長、憲法審査会長には枝野幸男元代表の就任が内定している。