阪神・岡田彰布監督、巨人と2ゲーム差も勝機あり「最後はピッチャーやで」
5連勝中の2位阪神は20日からDeNA2連戦（横浜）、巨人2連戦（甲子園）に臨む。岡田彰布監督（66）が19日、ナゴヤ球場での野手指名練習を視察。首位巨人との一騎打ちの様相を呈している優勝争いに〝勝機あり〟と説いた。チームは残り9試合で4連戦が2度と、6連戦と5連戦を残す巨人と比べて日程面で優位に立つ。先発投手陣も頭数がそろっており、指揮官は「最後はピッチャーやで」と投手力の差で逆転するつもりだ。 【写真】「お前ら、暑いからそこににおるんやろ」虎番に話しかける阪神・岡田監督。記者らとのコミュニケーションも そら、日程でも投手力でも虎が優位よ－。残り9試合、阿部巨人にリードを許しているが、逆転できる要素はそろっている。岡田監督がシーズン最終盤を迎えたペナントレースでタイガースのアドバンテージを口にした。首位巨人に追いつき、追い越すために自慢の投手陣の力を存分に発揮させる。 「最後はピッチャーやで、連戦になるやろ、結局は、（悪天候による）雨流れとかでなあ」 ワイシャツ姿でナゴヤ球場の室内練習場で行われた野手の指名練習をチェック。選手の動きを確認し、最大の強みである投手陣が逆転Vを引き寄せるカギになると強調した。 今後は20日のDeNA戦からの4連戦後に3日空き、27日の広島戦（マツダ）から4連戦後、2日空いて10月3日のDeNA戦（横浜）で今季最終戦を迎える。一方、巨人は延長12回を戦った前日18日のDeNA戦（東京ドーム）から6連戦中。そのうち2度の移動がある。「いや～、2試合の移動、移動で、6連戦の最初で延長12回はきついで。ピッチャーも」と虎将。さらに、中1日で5連戦が待つ。明らかに阪神の方が楽だ。 先発陣も登板間隔を詰める必要がなく、豊富な頭数が今季8勝のビーズリーを20日から中継ぎ待機させる起用にもつながった。「（無理は）してないしてない、中5（日）も誰一人いってない」。指揮官のマネジメントが酷使を回避し、各投手陣の調整にも役立っている。 対する阿部巨人は先発陣が駒不足。戸郷が8月31日から中4日で9月5日に登板し、菅野も9月10日から中4日でのマウンドを強いられた。今季9勝を挙げ、阪神戦は4試合先発で防御率1・05の山崎伊は登録抹消中。23日の阪神戦（甲子園）で先発が予想されるグリフィンも中4日となり、投手陣の〝しんどさ〟が勝負どころで響く可能性もある。 岡田監督は「中4（日）とかなあ、中5でみんないっとるけど」と首位チームの起用法も把握しつつ、自軍が登板間隔を詰める起用法については「もう、ないない。高橋も（中）9（日）、9や、そやろ。全然もうな、万全のある程度態勢でな、投げられるから」と胸を張った。今春キャンプから作り上げてきた強力投手陣はセ・リーグトップの防御率2・43を誇っている。岡田阪神の屋台骨である投手力を駆使し、主導権を握り続ける。
この日、巨人がDeNAに勝利し、ゲーム差は2に広がった。前日18日に点灯した優勝へのマジックナンバーは8となったが、岡田監督は「まあ、そんなん全然関係ない」と強気を貫く。百戦錬磨の指揮官の自信は揺らがない。層の厚い投手陣を操り、最後にひっくり返す。（新里公章）
