元弁護士が民事訴訟の判決書写し偽造や成年後見人の口座から着服、起訴事実認める…福岡地裁初公判
民事訴訟の判決書の写しを偽造したなどとして、有印公文書偽造・同行使と業務上横領の両罪に問われた北九州市八幡東区の元弁護士の被告(34)の初公判が21日、福岡地裁であった。被告は「間違いありません」と述べ、起訴事実を認めた。 【写真】福岡県弁護士会館
起訴状では、被告は2023年4~5月、民事訴訟の依頼を放置したことが発覚するのを免れるため、福岡県久留米市の事務所で、福岡地裁小倉支部裁判官名義の判決書の写しを偽造して依頼人に渡した。22年7、10月には、成年後見人名義の口座から引き出した現金のうち、40万円を着服したとしている。
検察側は冒頭陳述で、被告が業務の遅延といった顧客トラブルを繰り返し、二つの事務所を退所したと主張。キャバクラなどで借金を重ね、横領した金を、滞納していた国民年金保険料や弁護士会の会費に充てていたとした。