【天皇賞・春】テーオーロイヤル CWコースラスト1ハロン11秒9 岡田調教師「復帰してから一番いい状態」
天皇賞・春の追い切りが24日、東西トレセンで行われた。阪神大賞典を5馬身差で圧勝したテーオーロイヤルは、栗東CWコースで軽めながら好気配を漂わせた。一昨年3着から心身ともに成長をみせ、充実ぶりが光る近況。重賞連勝の勢いも味方に戴冠へ準備は整った。 ◇ 淀の3200メートルを見据えて、〝静〟の調教で最終追い切りを終えた。テーオーロイヤルがさらなる状態アップをアピール。手綱を取った菱田騎手の笑みもはじけた。 「先週の時点で、しっかりと状態も整っていた。本番に向けて体力、気力と両方で充実していけるよう、オーバーワークにならないように。時計的にも予定通りで、内容もとても良かったと思います」 栗東CWコースで3頭併せの最後方からスタート。約2馬身ほど追いかける形で3、4コーナーへ。我慢の利いた走りで直線に向くと、楽な手応えのままスッと加速しゴール。2頭に半馬身遅れたものの、6ハロン86秒4─11秒9を時計を含め青写真通りの内容。17日の1週前追い切りでは同80秒3─11秒5で負荷をかけられており、態勢は万全とみてよさそうだ。 順調な調整過程に「申し分ない、これ以上ない調教ができました。復帰してから一番、いい状態で臨める」と岡田調教師も力こぶだ。 昨年2月に右後肢の寛骨の骨折が判明。故障を乗り越えて大舞台に駒を進めてきた。2走前のダイヤモンドSではトップハンデ58・5キロを背負っての優勝。前走の阪神大賞典が5馬身差Vと、ともに強い内容で満を持してのGⅠ参戦だ。一昨年のこのレースでは、GⅠ初挑戦ながら3着に好走。当時も手綱を取った鞍上は「心身ともにひと回り、ふた回り。あの時に比べると、成長してくれていると思います」と力を込める。 所属する岡田厩舎の管理馬で人馬ともに初のGⅠタイトル奪取へ、またとないチャンスだ。ジョッキーは「ここまで先生(岡田調教師)をはじめ、厩舎スタッフ一丸となって、丁寧に毎日を過ごせました。結果を出したいですし、報われるように頑張りたいです」と意気込んだ。6歳にして迎えた充実期。一気に頂点まで上り詰める。(山口大輝)