掘り出し物になる? 戦力外となった有望株6人
プロ野球の世界では、ドラフト会議を経て新しく球界に入る選手が誕生するが、現役引退や戦力外通告など、球界を去る選手もいる。しかしながら、戦力外となった選手の中には、他球団への移籍を機に飛躍を遂げる事例もある。今回は、戦力外通告を受けた若手選手の中で、抜群のポテンシャルを秘める選手を紹介したい。 【表】プロ野球、2023年の戦力外通告 現役引退 退団選手一覧
土居豪人
・投打:右投右打 ・身長/体重:191cm/92kg ・生年月日:2000年4月2日 ・経歴:松山聖陵高 ・ドラフト:2018年ドラフト8位 2021年には14試合に登板した土居豪人だが、高卒5年目にして非情宣告が言い渡された。 松山聖陵高時代には、3年春に甲子園出場。初戦で敗退となったが、147キロを計測するなど能力の一端を示した。そのポテンシャルが評価され、2018年ドラフト8位で千葉ロッテマリーンズに入団した。 プロ入り後2年間はファームが主戦場となったが、その間に最速153キロをマークするなど大きく成長。高卒3年目にオープン戦で結果を残し、開幕一軍入りを果たした。同年は14試合に登板して防御率7.53と振るわなかったが、プロでの第一歩を切った。 しかし、翌2022年は一軍登板なし。ファームでも37試合登板で4勝4敗7セーブ、防御率4.37と目立つ数字を残せなかった。 今季は開幕から出遅れると、二軍でも7試合の登板にとどまり、今オフに戦力外通告を受けた。その後、12球団合同トライアウトに参加し、2奪三振を含む無安打投球と猛アピールを見せた。
阿部剣友
・生年月日:2002年5月17日 ・経歴:札幌大谷高 ・ドラフト:2020年育成選手ドラフト8位 日本人最高身長となる2メートルの長身を誇る阿部剣友。大型左腕として期待が寄せられたが、プロ入り後3年間で支配下登録を勝ち取ることはできなかった。 札幌大谷高時代には1年秋から明治神宮大会に登板するなど、全国の舞台を経験。2年春の甲子園では先発マウンドに上がり、3回1失点の好投を披露した。3年時はコロナ禍の影響もあって甲子園の土を踏めなかったが、エースとしてチームを牽引した。 規格外の体格に注目が集まり、2020年育成選手ドラフト8位で読売ジャイアンツに入団した。プロ入り後は三軍を主戦場に経験を積んだが、長らく二軍に昇格できず苦しんだ。 高卒3年目の今季も二軍戦に登板することができず、今オフに戦力外通告が言い渡された。 阿部自身は現役続行を希望しており、12球団合同トライアウトにも参加。2四球を与えるなど厳しい結果となったが、将来を見据えて獲得球団は現れるか、今後の動向に注目が集まる。