中国不動産「ホワイトリスト」プロジェクト、1兆4300億元の融資を獲得
【東方新報】中国国家金融監督総局の李雲沢(Li Yunze)局長は、24日に国務院新聞弁公室の記者会見で、都市不動産融資調整メカニズムの進展を明らかにした。これまでに商業銀行が審査した「ホワイトリスト」プロジェクトは5700件以上で、承認された融資額は1兆4300億元(約29兆3950億円)に達し、400万戸以上の住宅が予定通り引き渡される見込みだと述べた。 近年、中国の不動産市場では需給関係に大きな変化があり、販売の減速が続いたことで、不動産企業の資金繰りが厳しくなり、すでに販売された建設中のプロジェクトの一部が予定通りに引き渡されない事態が発生している。この問題を解決するため、国家金融監督総局は住宅都市建設部と協力して、都市不動産融資調整メカニズムを構築した。 李雲沢氏は、このメカニズムの最大の特徴は「都市を主体とし、プロジェクトを中心とする」ことで、不動産企業のリスクと不動産プロジェクトの建設を分離し、地元政府の調整機能を十分に活用する点だと述べた。適法な建設中の既販売プロジェクトを「ホワイトリスト」に含め、金融機関が不動産プロジェクトの合理的な融資ニーズに対応するよう導き、プロジェクトの完成・引き渡しを促進し、購入者の合法的権益を実質的に保護するとしている。 さらに、調整メカニズムの導入により、金融機関による不動産業界への支援も強化されている。8月末時点で、不動産開発融資は年初に比べて増加に転じ、下落傾向を逆転させた。また、不動産買収融資と住宅賃貸融資もそれぞれ14パーセントと18パーセントの成長を記録している。 李雲沢氏は、次の段階として、国家金融監督総局は中国人民銀行(People's Bank of China、中央銀行)と連携し、各地や各金融機関が都市ごとの状況に応じて関連する不動産金融政策を調整するよう指導すると述べた。また、中央銀行と協力して、既存の住宅ローン金利を段階的に引き下げ、住民の住宅ローン支出をさらに削減するための取り組みを推進していくと語った。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。