米、ウクライナに対人地雷を提供 東部でロシアの進軍遅らせる狙い
米国政府は20日、ロシアの侵攻を受けるウクライナに対人地雷を提供すると発表した。2億7500万ドル(約424億円)相当の追加軍事支援に含まれる。ウクライナ東部で進軍するロシア軍の戦術の変化に対応し、動きを遅らせる狙いがあるという。 オースティン国防長官は外遊先のラオスで記者団に「この戦闘は時と共に変化してきた。変化の度にウクライナと協力し、成果を上げるのに必要な物の提供に取り組んでいく」と語った。ロシアは最近、装甲車両を中心とした部隊ではなく、歩兵を先頭に置いて進軍する形に戦い方を変更した。これに対応するための措置だという。 ウクライナは、対人地雷の使用や製造、保有を全面的に禁止する対人地雷禁止条約(オタワ条約)の加盟国。米国は加入していないが、バイデン政権はこれまで、長期間にわたって民間人や子どもたちに被害をもたらす恐れがあるなど、人道面での懸念から提供を見送ってきた。
朝日新聞社