<パラ五輪速報>義足の美人ジャンパー中西麻耶が走り幅跳びで4位
リオパラリンピック、走り幅跳びのT44クラス(膝から下の機能がない)の決勝が8日(日本時間9日)、現地で行われ、義足の美人ランナー、中西麻耶(31、うちのう整形外科)が出場したが自己記録に及ばぬ5メートル42で4位。北京、ロンドンと3大会連続でパラリンピックに挑んだが悲願のメダル獲得はならなかった。 また日本から、もう一人決勝に進出した高桑早生(24、エイベックス・グループ・ホールディングス)も5位に終わった。この後、中西は陸上100メートル、高桑は陸上100、200メートルに出場する。 決勝には7人が出場、全員がそれぞれ6本を跳躍して最長記録で争うもので、1本目を終えてトップは、自らの世界記録を1センチ更新する5メートル75の世界新記録をマークしたマリー・アメリ・ルフュール(27、フランス)。2位は、5メートル64のステフ・リード(31、英国)。3位は、マーレーネ・ファン・ハンスウインクル(21、オランダ)の5メートル31。日本の中西、高桑は、いずれも1本目は踏み切り板を超えてファウルに終わっていた。 高桑は2本目に4メートル67、中西は2本目に5メートル38の跳躍で3位に浮上したが、ハンスウィンクルが、直後に5メートル54を跳んで再び中西は抜かれた。中西の3本目はファウル。4本目は踏み切り板の少し手前での踏み切りとなって5メートル16と伸びなかったが、ターゲートにする3位のハンスウィンクルは5メートル57と3センチ記録を伸ばした。 中西の5本目も踏み切りのタイミングが合わずに5メートル5。勝負となった最後の跳躍は、5メートル42と記録を伸ばしたが、メダルには届かなかった。 高桑は3本目が4メートル66、4本目がファウル、5本目が4メートル63と記録が伸びなかったが、6本目に4メートル95をマーク、5位にひとつ順位を上げてフィニッシュした。 中西は大分明豊高校時代にソフトテニスでインターハイ、国体に出場する選手だったが、2006年に仕事中の事故で右足の膝下を切断。ソフトテニスを続けていたが、相手が手加減することに嫌気がさして、翌年、義肢装具士の臼井二美男との出会いもあり陸上競技を始めた。活動資金の調達のため義足のセミヌードカレンダーなどを作って、美人の義足ジャンパーとして話題を集めたが、ロンドン五輪後に、一度は引退を発表。半年後に再起を宣言し、今年5月の日本選手権では、5メートル51の自己新をマーク、アメリカで合宿を組んで「中西麻耶らしいジャンプをしたい!」と、リオパラ五輪に乗り込んでいた。 金メダルを獲得したルフュールは、4本目に5メートル83を跳んでさらに世界記録を更新した。