なぜ北欧デンマークではDXが進むのか?来日したデジタル相に聞くと、納得できる答えが返ってきた 講座も用意、デンマークのデジタル相
▽日本とデンマークに共通する課題は? デンマークでは全ての人がデジタル化を歓迎しているのだろうか。この点について聞いてみると「国民の70%が好意的で信頼度も高い。ただし20%は困難と感じています」と説明した。高齢者やハンディキャップがある人たちを中心にパソコンなどを使えない層が困難を感じているといい「どう対応するかが重要と考えています」と述べた。 図書館でパソコンなどの操作方法を学べるよう小規模な講座を用意するなどサポートの充実に努めているという。 日本では新潟県三条市や静岡県裾野市、北九州市など各地の自治体で、窓口予約をするのに使えるデンマーク製ITシステムの導入に向けた実証実験などが進んでいる。ビエア氏は「公的分野のデジタル化を進めてきたデンマークから、日本は学ぶことがあると思う」とも語った。 日本とデンマークに共通する課題としてIT人材の確保を挙げ、「現在は人材の大半を男性が占めている」と指摘。より多くの女性をひき付けられるようにする必要があると訴えた。
× × × MARIE・BJERRE 1986年5月生まれ。コペンハーゲン大修士、カリフォルニア大バークリー校ロースクール修了。ブリュッセルで弁護士として勤務、2019年からデンマークの国会議員に。2023年12月、デンマークのデジタル政府相兼ジェンダー平等相に就任した。