「松川事件」後世まで 記念塔建立60周年 講演や尺八演奏 福島で集会
戦後最大の冤罪(えんざい)事件とされる「松川事件」の記念塔建立60周年に合わせた記念集会は14日、福島市の福島大や松川記念塔公園で開かれた。関係者は節目に当たり、松川事件を後世に伝えていくことを誓った。 NPO松川運動記念会などでつくる実行委員会の主催。記念塔は1963(昭和38)年9月12日に被告とされた20人全員の無罪が確定し、1年後に建立された。 集会は10年ごとに開いており、県内外から150人が参加した。 福島大では、一橋大と龍谷大で名誉教授の村井敏邦さんが「松川の塔を訪ねて思い出すこと」と題して話した。村井さんは自身と松川事件との出合いや、裁判記録など資料の保存維持の必要性などを説明した。 松川記念塔公園では吉田吉光事務局長が事件現場を解説し、橘梁盟さんが尺八を演奏した。列車が脱線し死亡した乗務員3人の殉職之碑も訪れ冥福を祈った。