J1札幌 3連敗で最下位へ逆戻り…MF駒井善成「追いつけるムードの時に突き放される展開 まだまだ甘かった」
◆明治安田J1リーグ 東京V5―3札幌(2日・味スタ) 北海道コンサドーレ札幌が3連敗を喫し、最下位に逆戻りした。アウェー・東京V戦は前半10分にPKから失点。同20分にMF荒野拓馬主将(31)が今季初得点を決めて追いつくも、前半の残り25分間で2失点。後半開始1分にMF近藤友喜(23)のゴールで1点差に詰め寄ったが、突き放されて3―5で敗れた。クラブからミハイロ・ペトロヴィッチ監督(66)の今季限りでの退任が表明された後の初試合で、反撃への1勝をつかむことはできなかった。 **** 最後まで、札幌が流れを引き戻すことはできなかった。同点とし、詰め寄りはしたが、逆転に至らずの3連敗で、今季3度目の最下位転落。MF駒井善成(31)は「自分も含めミスが多かった。追いつけるムードの時に突き放される展開だったので。まだまだ甘かった」と無念さをのぞかせた。 立ち上がりは攻勢に出た。前半4分、4試合ぶり復帰のFW鈴木武蔵(30)がスルーパスに抜け出し、GKをかわすもシュートは左へ外れた。1トップで起用されてきた今季だが、2トップとなり、前を向いてボールを受ける場面が増え、好機はつくった。しかしカウンターから先制を許すと、ミス絡みの失点が続き、全体の推進力は失せていった。 加えてDF岡村大八(27)が「4バックで来るのか3バックで来るのかが読めなかった」と口にしたように、対策をし切れなかった。相手の出方を見てブロックを敷かずにマンツーマンDFで臨むも、カバーリングの課題が露呈しフリーの状態をつくられた。加えて岡村が「ボールホルダーに対してゆとりを与え過ぎたんじゃないか」と漏らしたように、ボールの出どころを抑えられず、苦しい状況に陥った。 3得点は挙げたが、修正点が数多く出ての敗戦。駒井は「改善は絶対にしていかないといけない。そこから一歩ずつ前に進んでいきたい」と出直しを強調。降格圏から脱け出せない状況が続くが、ペトロヴィッチ監督は「我々は這(は)い上がれると信じている。札幌はJ1に残らなきゃいけない」と声を大にした。今季を全うする指揮官の思いを体現するためにも、あきらめず、課題を一つずつつぶし、勝ち点積み上げにつなげるしかない。 ★MF荒野主将(今季初得点も敗戦)「(得点は)うまく合わせられた。苦しいシーズンだけど、このチームを落とすわけにはいかない。奮い立たせて引っ張る気持ちでやりたい」 ★MF原(試合終了間際に今季2点目のゴール)「あの時間帯(後半34分から途中出場)に入って最低限の仕事はできたと思う。今は強度の部分が課題。もっとレベルを上げたい」 ◇負傷 5月23日に札幌ドームサブグラウンドで行われた練習中に負傷したMF宮沢裕樹(34)が、右ヒラメ筋の肉離れと診断されたと2日、クラブが発表した。
報知新聞社