文化財を貸し切り!「一棟貸しのリノベーション宿」名建築や名家の邸宅…贅沢な注目宿3選
近年、有形文化財(※)の建造物をリノベーションした宿泊施設が増えているのをご存じでしょうか。歴史的価値のある建物や家屋が改修により快適性をアップし、独特の建築美を味わえる宿として生まれ変わっています。1日1組限定の一棟貸しタイプも増え、文化財の空間を独占できる、贅沢なステイを提供しています。 こうした宿は、地元の文化や伝統を継承するだけでなく、地域の活性化にもつながる新たな文化財の活用方法として注目されています。ここでは、文化財に泊まれる一棟貸しの宿をご紹介。次のステイ先の候補にしてはいかがでしょうか。 ※文化庁によれば、歴史上、芸術上、学術上価値の高いものを総称して「有形文化財」と呼び、「登録有形文化財」の保護措置は内装の改修などの自由度も高く、宿泊施設などとしての活用が増えています。
葉山加地邸(神奈川)
葉山の地でひときわ存在感を放つ邸宅、「葉山加地邸(かちてい)」。巨匠フランク・ロイド・ライトの愛弟子として知られる建築家、遠藤新が設計した近代建築の秀作です。 1928年に竣工されたこの建物は、2017年に国の登録有形文化財になっており、現在は1日1組限定の宿として人気を集めています。
特徴のひとつと言えるのが、旧帝国ホテルにも使われた大谷石をふんだんに用いた柱や壁の意匠。葉山の自然を生かすプレイリースタイル(草原様式)の建築様式と見事に調和し、唯一無二の佇まいを生んでいます。 <写真>大谷石の柱が存在感を放つバルコニーテラス。新設されたバイオエタノール暖炉を囲めば、思わず夜遅くまで話し込んでしまいそう。
ベッドルームは計3部屋あり、ダイニングルーム、サンルームやサロンなど、くつろげる空間が贅沢に用意されています。地下に位置するバスルームも、当時の構造材を残してリノベーションしたデザイン性の高い空間。ぜひ、家族や仲間との特別なステイに利用したい宿です。 <写真>2階に位置するベッドルーム。木のぬくもりを感じる、心落ち着くインテリアが特徴。隣には書斎も。 【葉山加地邸】 神奈川県三浦郡葉山町一色1706 宿泊定員:6名(子どもの添い寝2名含む場合は最大8名)