「ホロライブ」のカバー、直近決算は増収減益 グッズ販売の40%増や英語圏の新規デビュー貢献も成長投資嵩む
VTuberプロダクション「ホロライブ」などを運営するカバーは8日、2025年3月期第1四半期(4月~6月)決算を公表。連結売上高は前年同期比の24.8%増の64億1,600万円、営業利益は同6.8%減の8億3,400万円と増収減益になった。粗利率は51.8%と2021年以来の高水準を記録した。 【画像】【グラフ】VTuberあたり四半期収益は7,200万円。8月には北米でライブイベントも(関連資料より) 分野別売上高では、グッズ販売を行うマーチャンダイジング分野が同40.1%増の29億3,100万円となり、全体の増収に貢献。受注商品類は下半期の売上が高い傾向になるものの、販路拡大を進めたことが奏功し、小売店売上が前年度対比で大きく伸ばした。 YouTubeでの広告収益やスーパーチャット(課金メッセージ)などの収益が主の配信/コンテンツ分野も同23.2%増の20億3,400万円と大きく伸長した。英語圏でのタレント成長や音楽を起点としたファン拡大が背景にあるといい、 6月には北米圏向けプロダクション「ホロライブEnglish」から新規タレントがデビュー。 6月22~23日に初配信を行い、 チャンネル登録数は、デビューから1ヶ月で4ch累計119万を突破、初配信では4ch平均11万の最大同時視聴者を集め、多言語向けに多彩なコンテンツを配信し人気を博している。 また、営業利益の減少については、将来の事業拡大に向けた投資を挙げており、同社はコンテンツ制作能力の拡充や収益部門における高度人材の採用を進めており、これらが短期的な費用増加を生んだという。2025年3月期通期の業績予想は、5月13日発表の予想から据え置いて、売上高364億81百万円、営業利益73億円などを見込んでいる。
編集部テクノロジー情報班