完全室内飼いのニワトリが可愛い! 飼い主に聞く生活のリアル 「ベッドで一緒に寝起きしてます」
人間のご飯を食べたがる
――ご飯はどういったものを食べているのでしょう。 山一飼料株式会社さんの愛玩家禽用のごはんをあげています。おやつには小松菜やジャイアントミルワーム、時々果物をあげます。特にみかんが大好きみたいです。 ――人間のご飯は食べたがるのでしょうか。 すごく食べたがります! 一度もあげたことがないのに、ガサガサとお菓子の袋の音がするとすごい速さで走ってくるんです。 鶏は何でも食べるという誤解があるようですが、あげてはいけない食べ物の方が圧倒的に多いです。パンを与えることでそのう炎という病気になることもありますし、一見あげても大丈夫そうなほうれん草やキャベツがダメだったり……何かあげるときは、必ず大丈夫かどうかを調べてからあげています。 ――鶏を飼い始めて、予想外に大変だったことは? 鶏を診てくれる病院が少ないことですね。小鳥を診る病院でも、鶏は診たことがないので診られないと断られてしまったり。今は地元から高速道路に乗って1時間くらいかかる病院に通っています。 数カ月に1回の定期健診だけならそれでも構わないのですが、先日コッコに異常がないか、緊急で診てもらう必要が生じたときは気が動転しました。そのときは、たまたま通っている病院ですぐ診ていただけたのでよかったのですが……。 コッコを迎える前から、名古屋コーチンを飼っている方のブログやSNSを見て飼育の準備はしていましたが、病院の下調べはもっとしておけばよかった、という後悔は残っていますね。 ――前の飼い主さんは鳴き声に困っていたというお話でしたが、鳴き声の問題は大丈夫でしたか? うちの場合、一軒家で庭も広いからか、ご近所さんからの苦情もなく、その点は問題を感じていません。ただ、住宅街のような環境だとそうはいかず、実際、鳴き声が大きいという理由で雄鶏が捨てられてしまうこともあるようです。
実は捨てられることが多い、雄鶏
――雄鶏が捨てられることは、実は多い? はい。鳴き声が大きいという理由の他にも、将来卵を産んでほしいと思って育ててみたら雄だった、といった理由で、雄鶏を捨てる人が全国であとを絶ちません。また、鶏同士を闘わせる「闘鶏」に使えなくなったという理由で捨てられることもあるようで、沖縄にある保護団体の「クックハウス」さんはそういった鶏を保護する活動をされています。 ――そんな状況は改善されてほしいですね……。最後に、ペットとしての名古屋コーチンの魅力を改めて教えてください。 「鳥頭」という悪口があると思うんですが、鶏ってすごく賢いんですよ。人の顔も見分けるし、物の置き場所も覚えるし、車のエンジン音も覚える。 私と他の人の靴を見分け、私の靴以外をすべてひっくり返すといういたずらをしたこともありました(笑)。 お世話してくれる人のことも見分けて懐くので、うちに迎える話が持ち上がった当初は大反対していた母も、今や甘えん坊なコッコにほだされて、可愛がっています。 鳴き声や病院の問題さえクリアできれば、意外とペットとして飼いやすいし、何より賢くて可愛い。もっと多くの人に名古屋コーチンや雄鶏の魅力を知ってもらいたいですね。
CREA WEB編集部