一瞬ドキッと… 20年活躍、石垣市の模擬パトカー 住民が管理、交通事故防止に貢献
【石垣】石垣市伊原間の県道石垣港伊原間線沿いに「模擬パトカー」が設置されてから約20年。行き交うドライバーがスピードを落とすなど、安全運転の啓発や交通事故防止に一役買っている。地域の交通安全のため、住民が管理を続けている。(南風原英和通信員) 【写真】模擬パトカーが交通事故防止に一役買っている 同県道は直線道路が多く、ドライバーはついスピードを出しがちだ。模擬パトカーを管理している八重山地区交通安全協会北部支部によると、ドライバーが減速するなど、地域の交通安全に一役買っているという。 模擬パトカーは当時、同支部長だった新垣正義さん(83)が提案。廃車になった普通乗用車を警察のパトカー風に塗り替え、県道と舟越漁港の交差点の角に設置した。 土地は当時、公民館長をしていた根間建有さん(61)が提供。車の屋根には伊原間駐在所からもらった赤色灯を取り付けた。24時間点灯し、夜間はパトカーが検問しているようにも見える。現在、同北部支部長を務める平良正樹さん(47)も「設置前よりスピードを出す車が減った」と効果を実感している。 赤色灯は最初、バッテリーを使用していたが、現在は模擬パトカー近くに住む坂口雄一さん(64)がメンテナンスを含めて管理している。18年前、佐賀県から伊原間に移住した坂口さんは「一瞬どきっとして、ブレーキを踏んだ」と当時を振り返る。 根間さんは「模擬パトカーは2代目。交通安全に多少なりとも効果があるので、今後も地域の交通安全のシンボルにしていきたい」と話した。