能登は厚い雨雲、シートまばら 給油に列、行き届かぬ物資
被災地は厚い雲に覆われ、雨が打ち付ける屋根にはブルーシートがまばらだった。ガソリンスタンドには車列も。救助、支援活動が続く石川県・能登半島で3日、機上から取材した。物資が十分に行き届かない状況が見て取れた。 山間部にはうっすらと雪が積もっていた。被害が大きい北寄りの地域に近づくにつれ、あちこちで土砂崩れにより山肌がむき出しに。川は茶色く濁り、河口から海に向かって扇状に流れ出していた。 輪島市で大規模火災が起きた「輪島朝市」周辺は、いまだ白煙が上がる。物資補給のためなのか、市内のグラウンドでは輸送用ヘリコプターがホバリングしていた。 海岸に沿って東の珠洲市に向かうと、海沿いの道路脇で数十メートル規模の土砂崩れが断続的に発生し、寸断されている。 珠洲市内は、ガソリンスタンドに続く長い車の列が。雨の浸入を防ぐブルーシートをかけている住宅はまばらだった。多くが地震の被害を受けているとみられるが、4日にかけて雨が強まると予想されており、不安が募った。