バイデン米大統領、USW本部訪問へ-労働者200人との面会に臨む
(ブルームバーグ): バイデン米大統領は17日、ペンシルベニア州ピッツバーグにある全米鉄鋼労働組合(USW)本部を訪れ、約200人の鉄鋼労働者との面会に臨む予定だ。USWのデービッド・マッコール国際会長が16日の電話インタビューで明らかにした。
11月の米大統領選でペンシルベニア州は激戦州の一つであり、バイデン大統領と共和党候補指名を確実にしたトランプ前大統領はいずれも、重要な票田で勝敗を左右する可能性のある労働者の支持を取り付けようとしている。再選を目指す大統領にとって、ブルーカラー労働者との直接交流は貴重な機会となると考えられる。
マッコール氏は、日本製鉄が141億ドル(約2兆1800億円)で米鉄鋼大手USスチールを買収する計画などをバイデン大統領との面会で取り上げるつもりだと話した。大統領選を控え、USWが反対する日本製鉄による買収計画は焦点の一つとなっている。
USスチール臨時株主総会、日本製鉄による買収計画を可決
USWなどの労組はこのほか、中国の商業造船セクター向け補助金などについて調査するよう米通商代表部(USTR)に要請しており、マッコール氏は「大統領には日本製鉄に関する問題や、恐らく造船絡みの調査開始の申請について話す」と説明した。
一方、事情に詳しい複数の関係者の話では、日本製鉄は17日、シティグループとの質疑応答イベントに参加する予定で、USスチール株主との対話の機会になる。日本製鉄が何について話し、USWに対する次のオファーがどのようなものになりそうかは不明。
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原題:Biden to Court 200 Union Workers With Steel Deal in Crosshairs(抜粋)
--取材協力:Josh Wingrove、Christopher Condon.
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Joe Deaux