『オッペンハイマー』3時間超えの特典映像に収められるノーラン監督のこだわりとは?
クリストファー・ノーラン監督作『オッペンハイマー』の4K Ultra HD & Blu-ray、Blu-ray & DVDが、9月4日(水) に発売される。本アイテムには本編のほか、3時間を超える特典映像が収録され、ノーラン監督の創作の裏側を垣間見ることができる。 『オッペンハイマー』場面写真 特典ディスク最長の映像が『現代の物語:メイキング・オブ・「オッペンハイマー」』だ。ここでは映画制作の初期の段階から、撮影時のこだわり、ノーラン監督の作品にかける想いが明らかになる。 映像では「可能な限り実写にこだわる主義」と語るノーラン監督と仲間たちの創作の全貌が明らかになる。 オッペンハイマーが中心になって核爆弾の実験と開発が行われたロスアラモス国立研究所は、アメリカのニューメキシコ州に存在するが、映画では同州のアビキューゴーストランチに巨大な町のセットが建てられた。プロダクションデザイナーのルース・デ・ヨングが「規模の大きさに1週目から音を上げた」と語る巨大なセットは、ただ規模が大きいだけでなくロスアラモス国立研究所から資料の提供を受けてデザインされ、細部まで忠実に再現されている。 さらに実物にこだわるノーラン監督は、俳優の見た目も徹底的にこだわった。髪型や衣装へのこだわりはもちろん、登場人物の年齢の変化もデジタル処理ではなく、職人たちの技が試される特殊メイクによって実現した。メイキングでは俳優たちにアーティストたちがメイクを施し、キャラクターを変身させていく過程が描かれる。通常のカメラよりも高精細なIMAXで撮影された本作では、顔の細部まで写ってしまうため、特殊メイクに求められる基準も高い。そのこだわりは一見の価値がある。 可能な限り実物を用意して、目の前のものをカメラにおさめる撮影は、時間と手間と予算のかかる手法だ。メイキング映像にはノーラン監督や出演者だけでなく、各界のプロフェッショナルが登場し、担当の垣根を超えて協力していく様が描かれる。 大作映画のメイキング映像は数多くあるが、撮影、メイク、編集などパートごとの映像をつなぎ合わせたものが多い。しかし、映画『オッペンハイマー』は撮影規模が壮大で、まだ誰もやったことがない手法にあえて挑んだ。スタッフがセクションを超えて“チーム”として格闘していく様をとらえたメイキング映像は、映画ファンならずとも感動するはずだ。 <リリース情報> 『オッペンハイマー』 2024年9月4日(水) デジタル販売開始 4K UHD、ブルーレイ&DVD発売 2024年9月25日(水) デジタルレンタル開始 ※アウターケース(Oリング)仕様 【特典映像】 ■現代の物語:メイキング・オブ・「オッペンハイマー」 1. 我は死なり 2. 先覚者たち 3. マンハッタン計画 4. 神は細部に宿る 5. この世界に生きる 6. 音楽は聴けるか? 7. 奇跡を起こす ■フィルムの革新:「オッペンハイマー」における65ミリモノクロフィルム ■ミート・ザ・プレス:「オッペンハイマー」Q&A ■戦争のない世界へ:オッペンハイマーと原子爆弾 ■予告編集