「知ってた人挙手!」ドラクエやFFに埋もれた…独自の面白さがあったファミコンRPG
マイナーRPGが、超有名タイトルの元となった?
●バイオハザードの原点?『スウィートホーム』 映画を原作にしたファミコンソフトは数多くあるなか、ホラーRPGとして登場し、話題になったのが1989年にカプコンから発売された『スウィートホーム』です。元となったのは、製作総指揮を伊丹十三氏、監督と脚本を黒沢清氏が務めた、1989年1月公開の映画です。 基本的なストーリーも映画と同じで、洋館を訪れたTVクルーたちが出口をふさがれて脱出不能になり、館内を探索すると、数々の怪奇現象に襲われるというものでした。 この「洋館に閉じ込められる」「怪奇現象に襲われる」という設定を聞いてピンときた人がいるかもしれませんが、同作はゾンビゲームの金字塔『バイオハザード』に影響を与えた作品ともいわれています。また、ゲーム中に部屋のなかに入る際、扉を開けるシーンが画面全体に描かれます。まさに、これは初代『バイオハザード』の、扉を開ける時と同じ演出です。 操作方法は基本的にコマンド方式で、襲ってくる怪異たちを倒しながら洋館内の謎解きを突破していきます。しかし、登場キャラは勇者でも、特殊な力を持った者ではなく、普通の人間です。プレイ中にパーティーの誰かが死んでしまえば、生き返ることはありません。この現実世界に忠実なシビアな設定に、プレッシャーを感じた人も多かったのではないでしょうか。 また、容量の少ないファミコンソフトにもかかわらず、『スウィートホーム』にはマルチエンディングが存在します。これは死んだキャラの人数によって最後の演出が変わるものでした。全員生還した時のエンディングが後味の悪いものだったのも、印象深い作品でした。 ほかにも、プレイ中のパーティー分割や、ホラーゲームならではのグロテスクなシーンなどの注目ポイントがありました。ネット上でも「謎解き要素も多くて、やりごたえがあるソフトだった」「やまむらが殺されるシーンはファミコン屈指のグロ描写」といった声があがっていました。 ※画像の説明を一部修正しました(6月12日11時22分)
LUIS FIELD