「生成AI」とは一体なにか?彼らと上手につきあっていくために「人」が意識すべき1つのこと
AIの進化は突然起こったものではない。だが、変化の可視化は急激に起きた。 何十年にもわたる試行錯誤とコンピュータの性能向上がうまく噛み合い始め、2022年に入ると「文章から絵を描く」AIが注目され、そして、人間並みの文章を生成する「ChatGPT」が生まれた。 精緻な絵を描き、人間に近い精度で文章を作る「生成(ジェネレーティブ)AI」は、人間の想像を超える速度で進化してきたコンピュータの能力を最大限に活かすことではじめて実現された。 いよいよ「人間が夢見てきたもの」が生まれる瞬間を見ているかに思える。 想像しにくい事象と想像しやすい事象。この二つが噛み合っていることが、昨今の「生成AIブーム」を巡る一つの特徴である。(「はじめに」より) 『生成AIの核心: 「新しい知」といかに向き合うか』(西田宗千佳 著、NHK出版新書)の冒頭にはこう書かれています。 ご存知のとおり、生成AIであるChatGPTは、文章で命令すれば簡単に使うことができます。しかし必ずしも完全ではなく、往々にして間違いが混在するものであるのも事実。 ところがその理由は、なかなか理解されにくいものでもあります。いうまでもなく、技術的な部分を理解する必要があるからです。 しかも生成AIはいまのところ「人間のように思考するAI」ではなく、これまで人間がつくってきたものから学習することによって「人間がつくるようなもの」を人間より素早くつくれるだけのものにすぎません。 また多くの人にとっては、基本的なことを知る機会が著しく少ないものでもあるかもしれません。そこできょうは本書を参考にしながら、生成AIについての基本、具体的には「生成AIとはなんなのか」という部分をあえて確認してみたいと思います。 生成AIの核心 「新しい知」といかに向き合うか (NHK出版新書 705 705) [ 西田 宗千佳 ] 1,000 Amazonで見る 1,023 楽天で見る