24年春「私鉄新ダイヤ」コロナ禍を脱してどう変化した? 目立つ「小さな改善」、削減された列車の復活も
また、新横浜駅では小さな改善もみられる。開業直後の2023年3月31日付記事(複雑ダイヤ「新横浜線」ちょっと便利な乗り継ぎ術)で取り上げた、同じホームの発着なのに東急線からの列車が相鉄線側のドアを開けず、同駅始発の相鉄線列車に乗り継げなかった問題については、始発の相鉄線が中線の2・3番線からの発着に変更されたことで解消された。 ■TX快速、初の「埼玉停車」 ダイヤ改正で新たに快速の停車駅が増えたのがつくばエクスプレス(TX)だ。各駅停車との接続が可能な八潮駅が新たな停車駅で、埼玉県内の駅としては初めて快速が停まることになった。
つくばエクスプレスは長らく快速停車駅を増やさず、最近のホーム8両化工事に伴う徐行運転の実施や、電力節約のために定速運転を取りやめる中でも秋葉原―つくば間45分を維持するために停車時間の調整などで対応してきた。 もともと、つくばエクスプレスの快速は主要駅での停車時間が最大1分半と長く、余裕を取りすぎているくらいであった。今回、北千住―八潮間の徐行運転終了に伴い、その余裕時間を使って秋葉原―つくば間45分を維持したままで八潮駅への新規停車を実現した。
ただ、時刻表上の所要時間は45分だが、実際に測ってみると45分30秒で走っている。そのため、つくば駅の発車時刻は毎時12分30秒または42分30秒となっており、秋葉原まで46分かかるように見えてしまうこともある。それでも時刻表上の表示は45分なので、秋葉原駅に毎時27分・57分に着く快速は、(27分・57分の)55秒着になるように運転士が頑張るなど、運転士泣かせのダイヤになっている印象だ。 また南流山駅では、八潮で後続の快速の待ち合わせをする各駅停車の発車が快速発車の2分前とかなり間隔が短く、ダイヤ改正当初は快速が八潮の手前で各駅停車に追いついて詰まってしまうことがよくあった。今は、快速はいつもよりゆっくり走らせて、各駅停車は南流山を発車時刻の00秒に発車できるよう運転士たちが頑張っている。