歴史的な円安が追い打ちに…コンビニサイズの“ポンジュース”販売終了 愛媛産かんきつに注目集まるワケ
温州ミカンをはじめとした、愛媛が誇る「かんきつ類」。いま、思わぬことが要因で注目を集める事態となっています。愛媛を代表するジュースにも影響です。 ポンジュースを製造するえひめ飲料です。 えひめ飲料 総合戦略部 越智俊介部長: 「これがことしの3月までのポンジュース。オレンジみかんジュースと書かれているが、オレンジ果汁の方を多く使っている」 これまでは海外産オレンジ果汁の割合が高かったというポンジュース。しかし去年の春以降、ブラジル産オレンジの不作によって確保が困難に。そこに追い打ちをかけたのが、長引く円安です。 越智さん: 「3年くらい前から比べると(価格は)3倍4倍あたりになってきている。ここまでになるとは予想はしていなかった」 えひめ飲料では、先月から国内産果汁の割合を増やしてポンジュースをリニューアル。資材の高騰分もあわせて、800mlサイズで150円値上げして販売しています。 越智さん: 「まだ数年はこういった状況が続くのではないか」 リニューアルに合わせて商品のサイズも6種類から4種類に変更。 (ローソン松山道後駅前店) 和氣記者: 「本来なら一番の売れ筋だというポンジュースが、1本もありません」 これまでコンビニでよく売れていた350mlサイズは販売終了となりました。 オーナー 吉本周作さん: 「売り場から消えた」 Q.じゃあGWは一切? 「もう、ごめんなさいですね」 そんな中注目を集めているのが、愛媛産かんきつの果汁です。 愛工房 柴田学事業部長: 「ここ数年と比べて、今年は急に(果汁の)引き合いが強くなった」 年間5000トンの果汁を生産する宇和島市吉田町の愛工房。大手メーカーからの注文が増えているといいます。 しかし… 柴田さん: 「農産物なんで製造は急に増えることはないので」 注文に応えきれていないのが現状だといいます。 オレンジの不作に歴史的な円安。思わぬ事態から注目を集めることになった、愛媛産のかんきつ。 越智さん: 「愛媛県産、あるいは国産の温州ミカンの価値をお客様にあらためて見直してもらえるように取り組んでいかないといけない」 柴田さん: 「かんきつ王国愛媛というのをどれだけ私たちも謳えるかな。100(%)じゃないにしろ、要望におこたえできるように取り組んでいます」