「ニューバランス」の高機能スーツを着流し!選手と企業をつなぐ“スポーツエージェント”の仕事服論
礼服として位置付けられている現代のスーツ。しかし、その原点はイギリスの乗馬服、つまりスポーツウェアである。 ▶︎すべての写真を見る 鞍上時の裾さばきを考慮したベントやフロントカットはその名残りだが、今ではよりスポーティな機能を加えたものが数多く存在している。 そんなスーツを着てもらったのがスポーツエージェント、オール・グリップの代表を務める金子真育さんだ。
「特別な予定がない限り、普段はほぼカジュアルな格好で仕事をしているのですが、弊社はスポーツ関連の業務を行っている企業。 ゆえに、なるべくスポーツを連想させる爽やかな服装を心がけるようにしています」。 着用したのは「伸縮性があり、ジャケットを脱げばこのままゴルフができそう」と金子さんが言う、ニューバランスのセットアップスーツ。 東レと共同開発したエクスクルーシブ素材「MET24 デニム」を用い、軽量性や撥水性、伸縮性を備え、洗濯機洗いも可能だ。
スポーツエージェントとは、スポンサーシップを結びたい企業と、スポーツ選手やチームなどを結びつける仕事。 いわゆるマネージメントではなく、プロモーションやブランディングに加え、マーケティングやホスピタリティなど、スポーツが有する多様な価値を企業に提案。ゆえに業務も多岐にわたるという。 「クライアントとの打ち合わせなどでは、今回のような“着流しスーツ”やジャケパンが多いですが、契約選手とスポンサー企業へ表敬訪問する際はスーツにタイドアップです。 またスポーツやイベントの現場に行くこともあります。そのため、タイを締めればきちんと見え、なおかつカジュアルダウンもしやすく、伸縮性があって動きやすいスーツを選ぶようにしています。 このニューバランスは撥水性能もあり、現場で活躍しそうですね」。
着こなしの幅広さだけでなく、あらゆるシーンに対応するマルチな高機能スーツ。それはスポーツエージェントという、日本ではまだ未知のビジネスに取り組む金子さんにとって、理想的な仕事服といえるだろう。 そんな金子さんはもうひとつ、仕事服にこだわりがあるそうだ。 「スポーツエージェントは、本場のアメリカではなかなかなれないために“Dream Job”と呼ばれる花形的な仕事です。そして一流選手のエージェントは、スーツの着こなしも含めてみんな格好いい。 私はまだまだですが、そんなエージェントは日本にいないので、目指したいですね。ビジネスにおいても格好良くあることは大事だと思っており、スタッフにも日頃から言い聞かせているんです」。 格好いいと思われるということは、憧れられる存在であるということ。プロのスポーツ選手に限らず、組織を率いる経営者にとっても、それは重要なことといえるだろう。 長年ゴルフで鍛えたたくましい体で“着流しスーツ”をモノにする金子さんは、文句なしに格好いいと思うのだ。 オール・グリップ 代表取締役 金子真育さん●1987年、神奈川県生まれ。学生時代からアマチュアゴルファーとして活躍し、慶應義塾大学法学部卒業。2010年、TBSへ入社しスポーツ局ディレクターに。18年オール・グリップ創業。プロゴルファーの松山英樹選手やロサンジェルス・ドジャースと契約を結ぶ。 清水将之=写真 与那嶺龍士=スタイリング 竹石安宏=文 菊地 亮=編集 SPACES六本木=撮影協力
OCEANS編集部