海外観光客に阿寒摩周国立公園の魅力を 小冊子500部発行
北海道の弟子屈町は、阿寒摩周国立公園の魅力を海外からの観光客に、英語俳句と詩、随筆で紹介する小冊子「AKAN―MASHUNATIONALPARK」を500部発行した。2018年から23年まで外国語指導助手(ALT)として町で暮らしていた米国出身のマイケル・アーサーさん(31)が、同公園の美しさなどをさまざまな手法で表現している。 町地域おこし協力隊(観光プロモーション活動支援員)の井出千種さんと、文章を書くのが好きなマイケルさんが「普通のパンフレットと違う視点で阿寒摩周国立公園を紹介できないか」と昨年から企画し、作製した。 英語俳句は本来の俳句と同じ五・七・五の3行構成だが、文字数ではなく英文の拍数を数える。目の前で起きていることをシンプルに伝え、感情を言葉にしている。春の「太陽の光が降り注ぐ雪の中の黄色い花言葉は溶けてゆく」をはじめ、四季それぞれの印象を詠んでいる。 随筆はマイケルさんが雄阿寒岳で登山した経験を、生き生きとつづっている。詩は「豊か」「幻想的」「壮大」「共存」「悠久」―の5景をそれぞれ詠んだ。また、町内で国立公園の自然と日々向き合っているガイドの國分知貴さんと鑓野目純基さん、川湯ビジターセンター長の安藤心さんが撮影した大自然の写真も掲載している。 マイケルさんは「北海道の美しさは秀逸で、繊細。この1冊が、多彩な魅力を伝える一助になれば」とコメント。井出さんは「日々変化していく自然の美しさを感じてもらいたい」と話している。 サイズはA4判の四つ折りで、全16㌻。俳句カード4枚と別刷りの日本語訳も付属している。川湯ビジターセンターや町内のペンションなどで配布している。
釧路新聞